BNBチェーンの「BSCトークンハブ」が再稼働
大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)提供のBNBスマートチェーン(BNB Smart Chain)が、10月7日に発生したクロスチェーンブリッジのハッキングを受け、アップグレードを12日9:00(UTC)に実施した。
アップグレード後、BNBビーコンチェーン(BEP2)と BNBスマートチェーン(BEP20)間のブリッジプロトコル「BSCトークンハブ」は正常に稼働していることがBNBチェーンから報告されている。また遅延していたステーキング報酬の送金についても、その後に復旧の報告がされている。
今回実施された最新アップグレード「v1.1.16」では「モラン(Moran)」と呼ばれるハードフォークをBNBスマートチェーンで実施し、アップグレードを行ったという。ただし「BSCトークンハブ」を再稼働するための「一時的な緊急パッチ」とのことだ。
バイナンスは7日に「BSCトークンハブ」のハッキングを受け、合計で約5.6億ドル(約830億円)相当となる200万BNBが不正に発行され、そのうち1.1億ドル分が盗難された(そのうち700万ドルは凍結に成功)。またこれを受けバイナンスはBNBスマートチェーンを数時間、一時的に停止する措置を取っていた。
なお今回のハッキングは新たなBNBが不正に発行されたケースであるため、ユーザーの資産には影響がないとアナウンスされている。
IMPORTANT UPDATE:
— BNB Chain (@BNBCHAIN) October 12, 2022
All relevant funds stuck in cross-chain transfers will now have arrived in your target wallet or source.
Transfers between BNB Beacon Chain and BNB Smart Chain are now functioning normally.
Thank you for your patience during this process. https://t.co/ikxa0jPJna
UPDATE: All delayed staking rewards have now also been dispatched alongside cross-chain transfers having been finalized.
— BNB Chain (@BNBCHAIN) October 13, 2022
Tech is back to optimum efficiency.
Did you know #BSC is one of the only blockchains that generates staking rewards purely on gas fees, with no inflation? https://t.co/hlP56QZ0oP
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参考:BNB Chain
デザイン:一本寿和
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