ラルフローレンがブロックチェーン導入、綿花調達の透明性を確保で

ラルフローレンがブロックチェーンで綿花調達の透明性確保

綿花のサプライチェーン透明性に取り組むUSコットン・トラスト・プロトコル(U.S. Cotton Trust Protocol 以下、トラストプロトコル)のネットワークメンバーに、新たに大手アパレル企業のラルフローレン(Ralph Lauren Corporation)が加入したことが10月7日発表された。

トラストプロトコルは綿花生産における持続可能性に関する課題に取り組むプログラム。

同プログラムでは、インドと香港に拠点を持つブロックチェーン企業テキスタイル・ジェネシス(TextileGenesis)のプラットフォームを統合したプロトコル・クレジット・マネジメント・システム(PCMS)を通じてサプライチェーン全体の透明性を提供し、米国産綿花繊維のすべての動きを記録・検証している。 またこのプラットフォームは、ブロックチェーンの活用によりサプライチェーンの参加者間の取引を商品レベルで把握できるという。

また同プラットフォームでは、フィールドトゥマーケット(Field to Market)社の農場管理ソフトウェアである「Fieldprint Platform」との連携により、土地利用、土壌炭素、水管理、土壌損失、温室効果ガス排出、エネルギー効率という 6 つの主要な持続可能性分野の指標が測定でき、継続的な改善の推進が可能とのこと。

これによりトラストプロトコルのネットワークメンバーは責任を持って生産された高品質の繊維を調達でき、サプライチェーンにおける環境・社会的リスクの低減を確保できるということだ。

なおラルフローレンのチーフ・グローバルインパクト&コミュニケーション・オフィサーのケイティ・アイオアニリ(Katie Ioanilli)氏によると、同社は2025年までにコットンを完全にサステナブルに調達することがポートフォリオで確約されているとのこと。なおラルフローレンにおいてコットンは同社の総材料使用量の4分の3以上を占めているとのことだ。

2020年の発足以来、トラストプロトコルには450社以上のブランド、小売業者、工場、メーカーがメンバーに迎えられており、ギャップ(Gap)、バナナ・リパブリック(Banana Republic)、アスレタ(Athleta)、GILDAN(ギルダン)などがトラストプロトコルのプログラムに参加をしている。

また昨年7月にはリーバイス(Levi’s)、ドッカーズ(Dockers)などのブランドを展開するリーバイ・ストラウス(Levi Strauss & Co)が、昨年9月にはカルバン・クライン(Calvin Klein)やトミーヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)などのファッションブランドを有するPVHが、トラストプロトコルのメンバーに加盟している。

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参考:USコットン・トラスト・プロトコル

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
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