スクエニが「Oasys」のバリデーターに、ブロックチェーンゲーム開発も視野
ゲーム特化ブロックチェーンのオアシス(Oasys)が、スクウェア・エニックスが21の初期バリデーターの1社として参加することを9月12日に発表した。またスクウェア・エニックスはオアシスチェーン上でゲーム開発をする方針であることも発表した。
なおオアシスの初期バリデータには、バンダイナムコ研究所、セガ、Ubisoft、Netmarble、Wemade、Com2uSといった国内外の大手ゲーム会社や、Yield Guild Games、MCH、CryptoGamesなどのweb3ゲーム会社が参加している。
スクウェア・エニックスのブロックチェーン・エンタテインメント事業部担当執行役員である齊藤陽介氏は「『新しい技術から、新しいエンタテインメントは生まれる』と常日頃から考えており、ブロックチェーンやNFTは弊社としても非常に注目している技術です。日本発、且つゲーム専門のチェーンであるOASYSブロックチェーンのバリデータとして、他のゲームコミュニティやプロジェクトとともに参加できることを嬉しく思っております。 Web3ゲームに対する共通の熱意を持つ私達にとって、重要なパートナーシップであり、世界中のゲーマーのための全く新しいプレイ体験の創造を促進できる知見を得ることを楽しみにしています」とリリースでコメントしている。
Oasysのディレクター森山大器氏は「長く世界的に愛されるゲームやIPを複数持ちながら、Web3領域にも挑戦されているスクウェア・エニックス様に参画いただくことは、ブロックチェーンゲームのマスアダプションを目指すOasysにとって大変嬉しいことです。今後はゲームでの協業も通じて、日本に留まらず、世界のブロックチェーンゲーム産業をともに盛り上げていけることを楽しみにしております」と説明している。
なおオアシスは今年7月に、トークンで約25億円調達したことを発表している。
オアシス代表の松原亮氏へ取材
「あたらしい経済」編集部は、オアシス代表の松原亮氏へ取材を行った。
–21のバリデーターが決まりましたが、改めてどのようなブロックチェーンゲームインフラにしていきたいと考えていますか?
本格的なマスアダプションに向けて大手IPホルダーさんものりやすいしくみにしております。ゲーム用ブロックチェーンとして世界で一番使われるものにしていきたいです。
オアシスについて
オアシスは「Blockchain for The Games」をコンセプトに独自のゲーム特化ブロックチェーンを開発する、今年2月8日に発足されたプロジェクトだ。
プロジェクトメンバーは、初期バリデーターとしての参加を発表したバンダイナムコ研究所の代表取締役社長である中谷始氏を含め、doublejump.tokyo 代表取締役CEOの上野広伸氏、gumi 創業者/Thirdverse代表取締役CEOの國光宏尚氏、セガ取締役副社長の内海州史氏やYield Guild Games 共同創業者のギャビー・ディゾン(Gabby Dizon)氏らが名を連ねる。
オアシスの開発しているブロックチェーンは、イーサリアムバーチャルマシーン(EVM)互換。具体的にはレイヤー1(Hub-Layer)とレイヤー2(Verse-Layer)技術を組み合わせた独自の「Oasysアーキテクチャ」を採用している。
ちなみに「Oasysアーキテクチャ」はPoS(Proof of Stake)をコンセンサスアルゴリズムに採用し、エコシステムの拡大と環境問題の双方に配慮された設計とのことだ。 そしてこの設計によって、ゲーマーは高速かつ手数料(ガス代)無料でのサービス体験が実現でき、ゲーム開発者はブロックチェーンを活用したゲーム内決済やNFTアイテムに関わるマルチチェーン対応、及び他ゲームとの連携が容易になるという。