バイナンス、スケーリングソリューション「zkBNB」のテストネットリリース

バイナンスがzkBNBのテストネットリリース

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)が、BNB・スマート・チェーン(BSC)向けのスケーリングソリューションである「zkBNB」のテストネットを9月2日にリリースした。

「zkBNB」は「ゼロ知識証明」を利用したスケーリングソリューションであり、サイドチェーントランザクションを1つのトランザクションにまとめ、「SNARK」と呼ばれる証明を生成することで処理速度を高める仕組みとなっている。

「zkBNB」の導入により、BSCは最大1億アドレスを管理できるようになり、5000~10000TPSという高いパフォーマンスを実現できるとのこと。ちなみに従来のBSCのパフォーマンスは50TPS程度となっている。

「zkBNB」には組み込み型のNFTマーケットプレイスやAPIサービスが用意されているため、web3サービスの開発者は簡単にマーケットプレイスを構築することができるとのこと。

またBSCと「zkBNB」の間でBNBおよびBEP20/BEP721/BEP1155の各トークンをシームレスかつ簡単に転送することができるという。さらにアドレスと可読性の高いユーザー名を紐づけるネーミングサービスも用意されているため、ゲームなどでユーザーエクスペリエンス(UX)の向上が見込めるとのこと。

なおzkBNBのコードはオープンソースとして公開されているため、web3開発者は「zkBNB」を特定のユースケース向けにカスタマイズして利用できるとのことだ。

バイナンスはBNBチェーンのロードマップにしたがって開発を進めてきており、今回の「zkBNB」はBNBチェーンのサイドチェーンフレームワークの構築を受けて開発されたものである。同社は今年の年末頃に「zkBNB」のメインネットをリリースする予定としている。

BNB・スマート・チェーンはイーサリアムの代替としてバイナンスが開発し、2020年9月より稼働しているブロックチェーンである。スマートコントラクト機能とイーサリアムバーチャルマシン(EVM)互換性を備える点が大きな特徴である。当初は「バイナンス・スマート・チェーン(BSC)」という名称だったが、今年2月にリブランディングが発表され、「BNB・スマート・チェーン(BSC)」となった。

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参考:BNB Chain
デザイン:一本寿和
images:iStocks/royyimzy・dalebor

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小俣淳平

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
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