イーサリアム最大のマイニングプール「Ethermine」、マージ後のPoWフォークに非対応を表明

EthermineがPoWフォークに非対応

イーサリアム(Ethereum)のマイニングプール「イーサマイン(Ethermine)」が、大型アップデート「マージ(The Merge)」後にサービス提供を終了することを運営元ビットフライ(Bitfly)が発表した。

「イーサマイン」はイーサリアムネットワークにおけるハッシュレート全体の29.7%を占める261.45 Th/秒と226,876のマイナーを持つイーサリアム最大のマイニングプールだ。なおプールマイニングとは複数のマイナーが集まり、協力してブロック生成を引き当てる可能性を高めるマイニング手法のこと。

ビットフライの発表によると、現在計画が進められている「マージ」後に残ったPoWチェーンのハードフォークのブロックチェーンに、マイニングプールの提供を行わないとのこと。9月15日に予定されている「マージ」後は、グラフィック カード(GPU)またはASICを使用してイーサリアムネットワーク上でイーサ(ETH)を採掘することはできなくなると説明されている。

サービス提供終了にあたり「イーサマイン」では、マイナーの各ダッシュボードにてカウントダウンを行っていくとのこと。カウントが終了するまではイーサのマイニングは続けられるとしている。

またイーサマイニングの提供が終了した後は、イーサの引き出しのみが可能となる専用モードにサイトが移行されるとのことだ。

イーサリアムのマージについて

「マージ」とは9月15日頃に予定されているイーサリアムの大型アップグレードだ。イーサリアムにおけるコンセンサスアルゴリズムをPoW(Proof of Work)からPoS(Proof of Stake)へ変更する為に、イーサリアム2.0のチェーン(ビーコンチェーン)にイーサリアム1.0のチェーン(エグゼキューションチェーン)を移行する計画となっている。

またそれに対し、「マージ」後に残るイーサリアム1.0のチェーンをハードフォーク(分岐)させて、PoWで稼働するネットワークを保持するプロジェクトが進められており、一部の取引所やマイナーはその計画を支持・サポートする表明も出している。

なおイーサリアムの創業者であるヴィタリック・ブテリン氏は、このPoWチェーンのフォークについて「大きな打撃とはならない」と述べており、正統なPoSチェーンへの影響は少ないと見られている。

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参考:イーサマイン
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Samuil_Levich

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
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