eToro、米投資プラットフォームGatsby買収へ

eToro、米投資プラットフォームGatsby買収へ

株式や暗号資産などの投資プラットフォームを提供するイートロ(eToro)が、米国の株式などのオプション取引プラットフォームであるギャツビー(Gatsby)を買収するための契約を締結したことを8月17日に発表した。

ギャツビーは2018年に設立され、米国の若年層向けに手数料無料で株式のオプション取引ができるアプリを提供してきた。

この買収は、現在暗号資産(仮想通貨)と株式に注力しているイートロが、米国ユーザーに提供するサービスの多様化を進める上で、重要なステップになると発表されている。

さらにこの買収は、イートロが教育、イノベーション、ニーズある資産やツールへのシンプルなアクセスを通じてソーシャルインベストメントネットワークを成長させ続ける中で、米国ユーザーにマルチアセット投資ツールを提供するという目標をサポートするものだという。

なおメディア「The Block」の報道によれば、買収額は5000万ドル(約68億円)で現金と普通株で行われるとのことだ。

イートロのCEO兼共同創設者ヨニ・ヘッセ(Yoni Assia)氏は、リリースで次のようにコメントしている。

「私たちは、伝統的な金融機関から個人投資家へとパワーバランスの激変を目の当たりにしてきました。インターネットが金融情報を民主化し、大きな変化が起こり、より多くの日常の投資家、特にZ世代とミレニアル世代に取引と投資の権限が与えられたのです。これらの個人投資家は、今日の弱気市場でリターンを得る機会を求めています。またこのような背景のもと、ギャツビーチームをイートロファミリーに迎えることができ、非常に嬉しく思っています。私たちはシンプルで透明性の高い投資ツールを通じて、投資家に力を与えるという共通の使命を担っています。米国事業を拡大することはイートロの戦略的重点事項であり、ギャツビーを通じて、米国のユーザーに安全でシンプルなオプション取引の方法を提供することができます」

ギャツビーの共同CEOライアン・ベランジャー=サレ(Ryan Belanger-Saleh)氏は、次のようにコメントしている。

「私たちはロンドンにいるときにギャツビーのアイデアを思いつきました。私たちは、市場を解明し、米国の新しい世代のトレーダーのニーズに焦点を当てたオプション・プラットフォームを提供する機会があると確信していました。私たちは、イートロのソーシャルな側面を常に強く支持してきました。イートロはソーシャル投資のパイオニアであり、私たちはいつも、一緒に働きたいクールな兄妹のように思っていました。プロダクトやカルチャーという点では、とても相性が良く、私たちの共通の未来における次の章にとてもワクワクしています」

なおイートロは今年7月に、予定していたSPAC(特別買収目的会社)との合併による米ナスダックへの上場計画を取りやめている。

参考:eToro
デザイン:一本寿和
images:iStocks/
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竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

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