クーコインがNFT分割所有トークン「NFT ETF」販売、BAYCやクリプトパンクスなど

クーコイン、NFT分割所有FTを販売

シンガポール拠点の暗号資産(仮想通貨)取引所クーコイン(KuCoin)が、NFTの分割所有をETF(上場投資信託)の形式で提供する「NFT ETF」の取引サービス提供を7月29日開始した。

著名コレクションのNFT1点に対し暗号資産を1,000,000トークン発行し、クーコインで取引を提供するサービスだ。なおクーコインによると、暗号資産取引所においてNFTの分割所有を提供する投資商品を扱うのは、同取引所が初とのこと。

発表によると「NFT ETF」は、「フラクトンプロトコル(Fracton Protocol)」と共同で提供となるようだ。「フラクトンプロトコル」は、ブルーチップNFT(取引量の多い優良NFT)を分割して取引できるプラットフォームを提供している。1つのNFT(ERC-721・ERC-1155)に対してERC-20規格のFT(ファンジブルトークン)を複数発行することで、所有権を分割する仕組みだ。

今回クーコインが「NFT ETF」で提供するのは、BAYC(Bored Ape Yacht Club)やCryptoPunks、The Sandbox、OTHERDEED、ENS(Ethereum Name Service)の計5つのNFTコレクションが対象となるとのこと。なお各商品はhiBAYC(HIBACY)、hiPUNKS(HIPUNKS)、hiSAND33(HISAND33)、hiKODA(HIKODA)、hiENS4(HIENS4)といったトークン名になっている。

これらの中で現在はhiBAYC(HIBAYC)が先行して7月29日10:00(UTC:世界協定時)より取引可能となっている。対象のBAYCは「BAYC #5066」及び「BAYC #8669」からで、1つのBAYCに対して1,000,000HIBAYCが発行されるため、当初の総供給量は2,000,000HIBYCとなっていた。

最新情報では、現在6,000,000HIBAYCが供給されていることが発表されている。新たに4つのBAYCが追加されトークン発行されたことになるが、その対象のBAYCについては公開されていない。なお取引ペアはHIBAYC/USDTにのみ対応している。

なお「NFT ETF」第2弾として、CryptoPunks を分割したhiPUNKS(HIPUNKS)が8月4日より取り扱い開始予定であることも発表されている。

クーコインは2017年9月にローンチした中央集権取引所(CEX)だ。2018年11月にラウンドAで約26億円(2000万ドル)を調達し、今年5月にはプレシリーズBラウンドで約200億円(1.5億ドル)を調達した。また今年5月の調達の際に企業評価額は、約1.3兆円(100億ドル)に達している。

 

NFTとは

「NFT(Non Fungible Token:ノンファンジブル・トークン)」とは、代替が不可能なブロックチェーン上で発行されたトークンを指す。NFTの規格で発行されたトークンは、そのトークン1つ1つで個別の価値を持つ。そのためNFTを画像や映像などのデジタルデータと紐付けることで、デジタルデータの個別の価値を表現することに活用されている。

なおNFTという言葉は現在幅広く活用されており、活用するブロックチェーンやマーケットプレイスの種類によって、その機能や表現できる価値が異なる可能性があることには留意が必要だ。

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参考:KuCoin1KuCoin2
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Максим-Ивасюк・whitehoune

この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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