滋賀県でカヤック「まちのコイン」サービス開始
カヤックが提供するコミュニティ通貨(電子地域通貨)サービス「まちのコイン」が滋賀県の長浜市、近江八幡市、日野町の3市町でサービスを開始したことが分かった。滋賀県全域を対象地域に導入される予定となっており、第1弾として25日より同3市町からサービス開始した。なお同県内で「まちのコイン」は「ビワコ」の通貨名で取り扱われるとのことだ。
「まちのコイン」はカヤックが提供するブロックチェーン(分散台帳技術)を活用し、ユーザーがQRコードを用いてポイントを獲得・利用できるコミュニティ通貨サービスだ。各地域で設定したテーマに基づいた体験(コミュニティ内での新たな繋がりなど)をコミュニティ通貨で利用・獲得できるように設計されている。
今回「まちのコイン」が県として導入され、県内の市区町村をまたがって利用できるようになるのは初の試みとなるようだ。なおカヤックと滋賀県はこの取り組みにあたり、5月に「ローカルDXの実現に向けた連携協定」を締結し、同県内に「まちのコイン」を導入することを発表していた。
カヤックは『お金で買えないその地域ならではの嬉しい体験が得られる「まちのコイン」を活用することで、滋賀県内に住む人が地元の魅力を再発見し、訪れる人が継続的に地域とつながることで、地域活性と関係人口増加を目指します』と述べている。
発表によると現時点において滋賀県内で「ビワコ」が利用・獲得できるスポットは35箇所となるようだ。
利用スポットの一例として、近江八幡市のまちや倶楽部では「300ビワコで古い町並みを見渡せる屋上テラスに案内」や日野町に住む谷口さんからは「500ビワコでその時ある規格外野菜あげます(秋冬には特産の日野菜もあります)」といった提供がされている。
また獲得スポットとしては、長浜市のボードゲームスペース RESPAWNで「長浜発オリジナルボードゲームで遊んだら100ビワコをあげる」や日野町のジェミナ農園で「無農薬の畑の草抜きをしたら1000ビワコあげる」などといった一例があげられている。
なお「まちのコイン」は2019年9月に神奈川県「SDGsつながりポイント事業」で採択されたサービスで、現在では神奈川県鎌倉市や新潟県燕三条エリア、沖縄県石垣島、東京都内では下北沢や秋葉原など、16の地域でそれぞれ異なる通貨名で導入されている。
関連ニュース
滋賀県がカヤック「まちのコイン」導入、地域活性化目的に
小田原市、鎌倉市、厚木市、カヤック「まちのコイン」で食品ロス削減へ
カヤック「まちのコイン」が大阪八尾市で実証実験、鳥取県智頭町では本格導入
ブロックチェーン技術はソラミツ採用、福島県磐梯町でデジタル地域通貨発行へ
デジタル地域通貨プラットフォームサービス「chiica(チーカ)」の決済基盤がOrb DLTを利用し提供開始
参考:カヤック