Audiusが約8億円のハッキング被害
分散型音楽配信プラットフォーム「Audius(オーディアス)」が、不正なハッキング攻撃により600万ドル(約8.1億円)相当のAUDIOトークン流出の被害にあったことが7月24日分かった。
発表によると攻撃者は、コントラクト初期化コードのバグをつき、ガバナンスシステムを変更し、ネットワークのステーキング量を変更したという。これにより攻撃者は、AUDIOトークンの転送を要求する「ガバナンス提案#85」を実行し「Audius」コミュニティトレジャリーが保有する約1,800万AUDIO(18,564,497.819999999999735541AUDIO)を自身のウォレットへ7月23日23:11(世界協定時)に移したとのことだ。
なお攻撃者のウォレット「0xa0c7bd318d69424603cbf91e9969870f21b8ab4c」を確認すると、攻撃者は取得したAUDIOトークンをDEX(分散型取引所)ユニスワップV2(Uniswap V2)で705ETH(約110万ドル)にスワップし、それらを複数回に分けトルネードキャッシュ(Tornado Cash)へ送信して資金洗浄を行っている。
攻撃者が「Audius」より取得した際のAUDIOトークンの市場価値は600万ドルを超えていたが、最終的には約1/6程度の価値となる110万ドルのETHとなっている。
なお「Audius」はハッキング攻撃を受け、トークンの残高確認や転送などを含めるスマートコントラクト機能を一時的に停止していたが、現在は再開している。
「Audius」は2020年10月にローンチした、ブロックチェーンとトークンエコノミーを活用したSpotifyやSoundCloudのような音楽ストリーミングサービスだ。独自通貨「AUDIO」の発行と供給を行うことで分散化したノード運用を可能にしている。
またトルネードキャッシュとは、受信者アドレスと宛先アドレスの間のオンチェーンリンクを切断し、トランザクションのプライバシーを向上するプロトコル。しかし最近のハッキング事件ではマネーロンダリングにも利用されるケースが多くみられる。
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参考:Audius
デザイン:一本寿和
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