仏BNPパリバ、パブリックチェーンで太陽光発電債券をトークン化

仏BNPパリバ、EDFの太陽光発電プロジェクト債券をトークン化

フランスの大手銀行BNPパリバ(BNP Paribas)が、フランス最大の電力会社EDFの太陽光発電プロジェクトに関する債券をトークン化して発行したことを7月12日に発表した。

この債券はイーサリアム(Ethereum)上で発行されているとのことで、発表によるとパブリックブロックチェーン上で発行された初の再生可能エネルギー債券となるとのことだ。

再生可能エネルギープロジェクトの債券をトークン化して発行することのメリットとしては、「投資の簡易化」と「データの透明性・検証可能性の向上」の2点が挙げられている。再生可能エネルギー市場では数兆円の資金ニーズがあるものの、小規模プロジェクトにはなかなか投資が行われないため、トークン化を通じて資金の流入を促進し、開発を活性化させたい考えだ。

BNPパリバの企業および機関投資家向け部門CDOであるアルノー・ボワイエ(Arnaud Boyer)氏は以下のようにコメントしている。

「再生可能エネルギーに関する資金調達のためのトークン化は、この種のものとしては初となります。このイノベーションは、発行者と投資家の間にさらなる架け橋を作り、組成から流通、保管に至るまで、独自のエンドツーエンドのESGファイナンスソリューションを顧客に提供します」

EDFの太陽光発電プロジェクト子会社であるEDF ENRの社長であるベンジャミン・デクラス(Benjamin Declas)氏は以下のようにコメントしている。

「このような試みは、当社がスポンサーとなっている、あるいは当社の顧客がスポンサーとなっている小規模な太陽光発電プロジェクトに新たな資金調達の機会をもたらします」

BNPパリバは2020年に銀行間デジタル通貨の開発のためのコンソーシアムを組成し、デジタル通貨やデジタル証券の開発を行っている。またBNPパリバ証券も2020年にブロックチェーン上のアプリケーション作成を目的としてデジタルアセット社とパートナーシップを締結している。

関連ニュース

フランスのBNPパリバ証券がデジタルアセット社とパートナーシップを締結

仏の金融機関BNP Paribasらが金融市場インフラのための原則(FMI)に遵守した銀行間デジタル通貨の開発のためのコンソーシアムを組成

バイナンスがフランスでライセンス取得、欧州初承認

ソフトバンクやNAVERら、LINE NEXTのグローバルNFT事業へ約13.6億円投資

ポリゴン(MATIC)、「ディズニーアクセラレーター」に選出

参考:BNPパリバ
デザイン:一本寿和
images:iStocks/taraki・shironosov

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

小俣淳平

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

合わせて読みたい記事

【11/1話題】イミュータブルがSECからウェルズ通知、アルゼンチンLABITCONFがサトシの正体明かすと告知など(音声ニュース)

イミュータブルが米SECからウェルズ通知受ける、「IMX」証券性の疑いか、アルゼンチンのカンファレンス「LABITCONF」、サトシ・ナカモトが正体明かすと告知、フランクリン・テンプルトン、「オンチェーン米国政府マネーファンド」をイーサL2「Base」に展開、Crypto[.]comがSEC登録ブローカーディーラー買収、米国ユーザーに株式取引機会提供へ、セキュリタイズ、トークン化資産の管理機能統合の「Securitize Fund Services」立ち上げ、米マイクロストラテジー、「21/21プラン」で420億ドル調達を計画、ビットコイン購入資金で、BIS、中国主導の「中銀デジタル通貨」プロジェクトから離脱、Sui対応の携帯型ゲーム機「SuiPlay0X1」、格闘ゲーム『サムライスピリッツR』リリースへ、ヴィタリック、イーサリアム最後のチェックポイント「ザ・スプラージ」解説、バイナンス共同創業者、「Web3が身近な社会実現目指す」と語る。伝統的金融や規制当局と協力の姿勢も=BBW

Sponsored

アルゼンチンのカンファレンス「LABITCONF」、サトシ・ナカモトが正体明かすと告知(有識者コメントあり)

アルゼンチンで11月1日から開催されるビットコイン(Bitcoin)のカンファレンス「LABITCONF(Latin American Bitcoin & Blockchain Conference)」にて、ビットコインの考案者であるサトシ・ナカモトが自身の正体を明らかにすると、同カンファレンスの公式Xよりプレスリリースが出された

フランクリン・テンプルトン、「オンチェーン米国政府マネーファンド」をイーサL2「Base」に展開

米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)が、「オンチェーン米国政府マネーファンド(OnChain U.S. Government Money Fund:FOBXX)」をイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2(L2)ブロックチェーン「ベース(Base)」上でローンチした。フランクリン・テンプルトンが公式Xにて10月31日発表した