バイナンス、ウクライナ難民ユーザー向けのクリプトカード発行

バイナンスがウクライナ難民クリプトカード発行

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)が「バイナンス難民クリプトカード(Binance Refugee Crypto Card)」を発行開始したことが4月26日分かった。

このカードは欧州経済領域(EEA)のバイナンスユーザーへ提供されていた物を、ウクライナ戦争の影響を受けEEAへ避難している難民用に発行したものだ。

カードの発行手数料、登録手数料、年会費が無料のVisaデビットカードで、EEA内のVisa加盟の小売業者で使用できる他、暗号資産による資金の受取手段をユーザーへ提供するという。

またカードを取得した難民ユーザーには3ヶ月の期間で月額75ドル(約9670円)相当になるバイナンスUSドル(BUSD)が付与される。この金額は国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の推奨する寄付金額に沿ったものであるとのことだ。

BUSDを含めた暗号資産を決済で利用する際は、自動的にユーロ(EUR)に変換されるという。また暗号資産で決済した場合、バイナンスコイン(BNB)で最大8%のキャッシュバックも得られるとのことだ。

なおこのカードの対応暗号資産はバイナンスコイン(BNB)、バイナンスUSドル(BUSD)、テザー(USDT)、ビットコイン(BTC)、スワイプ(SXP)、イーサリアム(ETH)、カルダノ(ADA)、ポルカドット(DOT)、ラツィオ(LAZIO)、ポルト(PORTO)、サントス(SANTOS)の11銘柄と法定通貨のューロ(EUR)となっている。

このカードには物理カードとバーチャルカードの2種類があり、実物カードの1日の使用上限は2,000ユーロ(約27万円)、引き出し限度額は200ユーロ(約2.7万円)で、バーチャルの1日の使用上限は500ユーロ(約6.8万円)とされている。

カード申し込みは現地NGOによって身元が確認されることが必要で、ウクライナの自宅住所で登録されたアカウントを利用する。また現在ユーザーでない難民も新たに自宅住所でアカウントを登録すればカードの申し込みができるとのこと。

バイナンスチャリティーの責任者であるヘレン・ハイ(HelenHai)氏は「ウクライナにとってこのような困難な時期に、暗号資産が有用であることは明らかです。暗号資産は人々が緊急状態に必要とする金銭を迅速、安価、安全に送金する方法を提供します」と発表で述べている。

関連ニュース

バイナンスUS、プエルトリコで金融ライセンス取得

バイナンス、仏スタートアップ施設のweb3支援に約140億円投資

バイナンス、ロシアで発行されたMastercardとVisaの利用停止に

バイナンスがVISAカードでの暗号資産購入が180か国に対応したことを発表

バイナンスがロシアのユーザーに取引制限、140万円以上保有者へ

参考:バイナンス
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Smederevac・inkoly

この記事の著者・インタビューイ

呉心怡

「あたらしい経済」編集部
中国・浙江省出身の留学生。東京女子大学 人文学科に在学中。
文章を書くことが好き。中国語、英語、日本語の3か国語を話す。あたらしい経済では持ち前の語学力を活かし、ニュース記事を執筆。ブロックチェーンや経済分野については勉強中。

「あたらしい経済」編集部
中国・浙江省出身の留学生。東京女子大学 人文学科に在学中。
文章を書くことが好き。中国語、英語、日本語の3か国語を話す。あたらしい経済では持ち前の語学力を活かし、ニュース記事を執筆。ブロックチェーンや経済分野については勉強中。

合わせて読みたい記事

【12/20話題】NTTドコモのERC6551搭載ゲームβ版、「暗号資産を国民経済に資する資産とするための緊急提言」正式承認など(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored