米コインベースが人気NFT「BAYC」テーマの映画製作へ
米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が、人気NFTコレクション「BoredApeYachtClub(BAYC)」をベースにしたアニメーション映画を製作することが分かった。コインベースが公式ツイッターで4月12日発表した。
発表によると「The Degen Trilogy(ザ・デゲン・トリロジー)」と題したこの映画は、全3部作のシリーズ上映となるとのことだ。
また「BAYC」の所有者は自身の「BAYC」を映画出演の申請ができるとのこと。「The Degen Trilogy」の公式サイトで、保有する「BAYC」を保管したコインベースウォレットを接続することで申請が可能だ。なお対象は18歳以上となる。
所有する「BAYC」の映画出演が決定した場合、所有者は1万ドル(約125万円)相当の暗号資産「エイプコイン:ApeCoin(APE)」または「ビットコイン:Bitcoin(BTC)」をライセンス費として受け取れるとのことだ。
なお出演選考が行われる前に所有する「BAYC」の売却や譲渡を行った場合には、キャスティング対象外となる。
第1部のキャスティングは4月11日午前11時(米太平洋標準:PST)より開始しており、4月13日午前11時(PST)で終了となる。また「BAYC」の関連シリーズである「MAYC(Mutant Ape Yacht Club)」は第2部でオーディション可能になるとのこと。
米CoinDeskの報道によると「The Degen Trilogy」の第1部は、6月20日から23日まで米ニューヨークで開催されるNFTをテーマにした大規模カンファレンス「NFT.NYC」で公開される予定とのことだ。
「BAYC」は猿のキャラクターをモチーフにした全10,000点のNFT作品で、昨年4月より販売が開始されている。昨年9月には老舗オークションハウスのサザビーズ(Sotheby’s)で101点の「BAYC」をまとめた「101 Bored Ape Yacht Club」が約2440万ドル(約26億円)で落札されており、また同年10月には「Bored Ape #8817」の1点が約340万ドル(約3.8億円)で落札されている。
また「BAYC」NFTのデリバティブ事業として、米グラミー賞の受賞経験がある音楽プロデューサーのティンバランド(Timbaland)氏が、「BAYC」をベースにした音楽レーベル「エイプ-イン・プロダクション(Ape-In Productions:AIP)」の立ち上げを昨年11月13日発表した。
昨年12月には「BAYC」を制作するユガ・ラボ(YugaLabs)が、大手ブロックチェーンゲーム企業アニモカブランズ(Animoca Brands)と提携し、NFTゲームの共同開発を進めることが分かった。
エイプコイン(APE)とは「BAYC」に関連した、ApeCoin DAOが発行するERC-20規格の暗号資産で、今年3月にリリースされた。同組織のガバナンストークンや「BAYC」に関するエコシステムにてユーティリティートークンとして利用されている。
⭐️DEFINITELY SOMETHING⭐️
— Coinbase (@coinbase) April 11, 2022
We’re creating an interactive three-part film featuring the @BoredApeYC & @apecoin communities.
Come build with us!
👉 https://t.co/bmp2ZdT6SG pic.twitter.com/5vIRnbyupu
NFTとは
「NFT(Non Fungible Token:ノンファンジブル・トークン)」とは、代替が不可能なブロックチェーン上で発行されたトークンを指す。NFTの規格で発行されたトークンは、そのトークン1つ1つで個別の価値を持つ。そのためNFTを画像や映像などのデジタルデータと紐付けることで、デジタルデータの個別の価値を表現することに活用されている。
なおNFTという言葉は現在幅広く活用されており、活用するブロックチェーンやマーケットプレイスの種類によって、その機能や表現できる価値が異なる可能性があることには留意が必要だ。
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参考:The Degen Trilogy
デザイン:一本寿和
images:iStocks/artacet・Aleksandr-Kondratov