JPXが24年度末までにデジタル証券市場を創設へ
東京証券取引所、大阪取引所、東京商品取引所等を傘下に持つ持株会社日本取引所グループ(JPX)が、2024年度末までにデジタル証券市場を創設する方針であることが分かった。
JPXは3月31日、2024年度までの中期経営計画を発表。基本方針の「Focus 2マーケット・トランスフォーメーション(MX)の実現」において取り組む施策として、デジタル証券市場の創設を組み込んだ。
その他にも、計画3か年でデジタル技術を活用した社内外向け新規サービスの開発を3件行うこと等が目標として掲げられている。
またグリーン戦略としての取組みとして、デジタル証券を活用した「グリーン・デジタル・トラック・ボンド」の発行に向けた検討も盛り込まれている。
「グリーン・デジタル・トラック・ボンド」はJPXが今年2月に検討を開始した、「環境債」をセキュリティトークン(ST)として発行する「デジタル環境債」だ。
なお発行にはブーストリー(BOOSTRY)のセキュリティトークンプラットフォーム「ibet for Fin」を用いることが予定されている。「ibet for Fin」にはエンタープライズ向けブロックチェーン基盤「クオーラム(Quorum)」が採用されている。
またJPXはグループ内のデータ・デジタル関係事業の集約を目的とした新会社「JPX総研」を昨年12月に設立しており、同社は4月1日より事業開始する予定となっている。
JPX総研では「金融商品市場に関係するデータ・インデックスサービス及びシステム関連サービスの提供」や「その他の取引所金融商品市場の開設に附帯する業務」、「取引所金融商品市場の開設に関連する業務」などを行っていく予定とされている。
また昨年4月には、セキュリティトークン(証券トークン)を取り扱う国内初のPTS(私設取引システム)の運営を目指した「大阪デジタルエクスチェンジ株式会社(ODX)」が設立されている。ODXはSBIホールディングスと三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)が共同設立し、昨年10月には野村ホールディングスおよび大和証券グループ本社が資本参加もしている。
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参考:JPX
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