デジタル不動産プラットフォームRoofstock、ソフトバンクやベイン・キャピタルから約280億円調達

ルーフストックがソフトバンクらから約280億円調達

デジタル不動産取引プラットフォームを提供する米ルーフストック(Roofstock)が、シリーズEラウンドにて2億4000万ドル(約280億円)を調達したことが3月10日に分かった。

ルーフストックは主に一軒家の賃貸物件を対象とした不動産投資プラットフォームを提供している。デジタル上での取引を実現することにより、従来は煩雑なプロセスを踏む必要があった賃貸契約を簡易化し、地理的に制限のない不動産取引を可能にすることを目指している。同プラットフォームでの取引は累計で50億ドルを突破しているとのこと。

今回行われたシリーズEラウンドは、ソフトバンク・ビジョンファンド2が主導し、コースラ・ベンチャーズ(Khosla Ventures)、ライトスピード・ベンチャー・パートナーズ(Lightspeed Venture Partners)、ベイン・キャピタル・ベンチャーズ(Bain Capital Ventures)など計17の投資家が参加した。同社の評価額は19億4000万ドル(約2250億円)に達したとのことだ。

ルーフストックのCEOゲイリー・ビースリー(Gary Beasley)は以下のようにコメントしている。

「一戸建て物件を根本的にアクセスしやすい資産クラスにするというビジョンを共有する、新規および既存の投資家や関係者からの継続的な支援に感謝しています。ソフトバンクのパートナーを迎え、この野心的な旅に参加できることを、これ以上ないほど嬉しく思います」

またソフトバンク・インベストメント・アドバイザーズのセリーナ・ダイヤル(Serena Dayal)氏は以下のようにコメントしている。

「不動産は巨大な資産クラスでありながら、これまでテクノロジーとの融合がされておらず、その結果、アナログで非効率なものになっていました。ルーフストックは賃貸住宅の購入と投資をシームレスかつ身近なものにしているため、このプラットフォームに大きなチャンスがあると考えました」

ビースリー氏のブログによると、今回調達した資金は既存サービスの機能強化やチーム拡大、次世代テクノロジーの研究開発に使用されるとのこと。特にルーフストックの研究開発機関であるルーフストック・ラボはペンシルベニア大学のブロックチェーン研究プログラムであるサイファー・アクセラレーター・プログラムにも採択されており、ブロックチェーンを活用した新しい製品の開発を進めているとのことだ。

関連ニュース

B2B決済提供のトライバルクレジットが約69億円調達、ソフトバンク主導

「FTX US」がソフトバンクらから約460億円調達、米国市場本格参入へ

ソフトバンクら、メタバースNFTゲーム企業「The Sandbox」に約105億円出資 

米NFT企業キャンディデジタル、ソフトバンクらから約114億円調達。評価額約1,700億円に

【取材追記】ソフトバンクやSBIら、暗号資産マネロン対策ツール提供「Elliptic」に出資 

参考:Roofstock
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Sergey-Khakimullin・artacet・BadBrother

この記事の著者・インタビューイ

小俣淳平

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

合わせて読みたい記事

【11/1話題】イミュータブルがSECからウェルズ通知、アルゼンチンLABITCONFがサトシの正体明かすと告知など(音声ニュース)

イミュータブルが米SECからウェルズ通知受ける、「IMX」証券性の疑いか、アルゼンチンのカンファレンス「LABITCONF」、サトシ・ナカモトが正体明かすと告知、フランクリン・テンプルトン、「オンチェーン米国政府マネーファンド」をイーサL2「Base」に展開、Crypto[.]comがSEC登録ブローカーディーラー買収、米国ユーザーに株式取引機会提供へ、セキュリタイズ、トークン化資産の管理機能統合の「Securitize Fund Services」立ち上げ、米マイクロストラテジー、「21/21プラン」で420億ドル調達を計画、ビットコイン購入資金で、BIS、中国主導の「中銀デジタル通貨」プロジェクトから離脱、Sui対応の携帯型ゲーム機「SuiPlay0X1」、格闘ゲーム『サムライスピリッツR』リリースへ、ヴィタリック、イーサリアム最後のチェックポイント「ザ・スプラージ」解説、バイナンス共同創業者、「Web3が身近な社会実現目指す」と語る。伝統的金融や規制当局と協力の姿勢も=BBW

Sponsored

アルゼンチンのカンファレンス「LABITCONF」、サトシ・ナカモトが正体明かすと告知(有識者コメントあり)

アルゼンチンで11月1日から開催されるビットコイン(Bitcoin)のカンファレンス「LABITCONF(Latin American Bitcoin & Blockchain Conference)」にて、ビットコインの考案者であるサトシ・ナカモトが自身の正体を明らかにすると、同カンファレンスの公式Xよりプレスリリースが出された

フランクリン・テンプルトン、「オンチェーン米国政府マネーファンド」をイーサL2「Base」に展開

米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)が、「オンチェーン米国政府マネーファンド(OnChain U.S. Government Money Fund:FOBXX)」をイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2(L2)ブロックチェーン「ベース(Base)」上でローンチした。フランクリン・テンプルトンが公式Xにて10月31日発表した