米ユニバーサルミュージックがCurioと提携し、NFT販売へ
米ユニバーサル・ミュージック・グループ(UNIVERSAL MUSIC GROUP:UMG)がNFT事業に参入することが分かった。UMGはワーナー・ミュージック・グループ、ソニー・ミュージックエンタテインメントと共に、世界3大レーベルのひとつに数えられる音楽関連企業だ。
UMGは2月17日、自社のレーベルや所属アーティストの公式NFTのプロジェクトを立ち上げることを発表した。NFTプラットフォーム「キュリオ(Curio)」と提携し、NFTを販売していくとのこと。
「キュリオ」はエンターテインメントブランドや音楽アーティスト向けのNFTプラットフォームだ。同社の共同創業者兼共同CEOのベン・アーノン(Ben Arnon)氏は、UMGで勤務経験がある人物とのこと。
発表によると両社は既に第1弾のプロジェクトを進めており、3月にはUMGのレーベルであるキャピトル・ミュージック・グループ(Capitol Music Group)所属アーティストのカルム・スコット(Calum Scott)のNFTを販売する予定とのこと。今後数週間のうちに詳細が明らかになる予定だという。
なおUMGと共に世界3大レーベルに数えられるワーナー・ミュージック・グループでは、2019年にカナダのブロックチェーン企業で独自ブロックチェーン「フロウ(FLOW)」を提供するダッパーラボ(DapperLabs)への1,100万ドルの投資ラウンドに参加し、出資を行っている。
NFTとは
「NFT(Non Fungible Token:ノンファンジブル・トークン)」とは、代替が不可能なブロックチェーン上で発行されたトークンを指す。NFTの規格で発行されたトークンは、そのトークン1つ1つで個別の価値を持つ。そのためNFTを画像や映像などのデジタルデータと紐付けることで、デジタルデータの個別の価値を表現することに活用されている。
なおNFTという言葉は現在幅広く活用されており、活用するブロックチェーンやマーケットプレイスの種類によって、その機能や表現できる価値が異なる可能性があることには留意が必要だ。
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参考:UMG
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Davizro