米個人年金積立で暗号資産購入、iTrustCapitalが約143億円調達

iTrustCapitalが約143億円調達

米アイトラストキャピタル(iTrustCapital)が、シリーズAラウンドで約143億円(1億2500万ドル)を調達したことを1月19日に発表した。

アイトラストキャピタルはIRAを通じて暗号資産を購入できるプラットフォームだ。IRA(Individual retirement account)とは、米国で最も一般的な個人年金積立制度のこと。退職金や老後資金を積み立てるために、企業年金を利用できない自営業者らが利用する制度である。

資金調達はニューヨークを拠点とするグロース・エクイティ・ファームのレフトレーンキャピタル(Left Lane Capital)が主導。調達後の企業評価額は13億ドルを超えたとのことだ。

そして調達した資金は、プロダクトおよびサービスの拡大、顧客サービス・開発チームの増強、戦略的買収の検討、マーケティングチャネルの追加立ち上げに充当する予定という。

アイトラストキャピタルはサービスをローンチ以来、12万件以上の新規アカウントが作成され、毎月のアクティブユーザーは2万5000人以上だという。

同サービスには45から65歳のユーザーが数千人いるとのことだ。そしてその世代の投資家は、暗号資産が長期的に有効なオルタナティブアセットであると信じており、IRAを通じて税制優遇のあるアクセスを望んでいるとのことだ。

アイトラストキャピタルのCEOであるトッド・サウスウィック(Todd Southwick)氏は次のようにコメントしている。

「レフトレーンキャピタルと共にシリーズAを完了できたことに感激しています。私たちは、最高のプロダクトと優れた顧客サービスに集中することで、業界リーダーとしての地位を獲得し、暗号資産コミュニティーの中で成長しました。このような評判の高いファンドの支援と非常に優秀なチームへのアクセスを得ることは、この急速に拡大する市場に参入してくる数千万人の新しい投資家に当社のサービスを提供する上で、大きな強みとさらなる信頼性を提供します」

アイトラストキャピタルが運用する資産のカストディは、コインベース(coinbase)とファイヤーブロックス(Fireblocks)が担っている。

そしてアイトラストキャピタルは、近い将来、暗号資産のステーキングサービスや、ユニスワップ(Uniswap)、コンパウンド(Compound)、メーカーダオ(MakerDAO)、スシスワップ(Sushiswap)、ポルカドット(Polkadot)などのガバナンストークンを通じたガバナンス活動への参加機能など、顧客に新しい機能を提供する可能性があるとのことだ。

参考:iTrustCapital
images:BadBrother・Natalya_Yudina
デザイン:一本寿和

 

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

【12/25話題】Zaifがビットコインステーキング提供計画、ビットポイントがBNB取扱開始など(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored