アリババクラウド、メタバース構築の「PEGASUS WORLD KIT」と技術連携
クラウドコンピューティングサービスであるアリババクラウド(Alibaba Cloud)が、ソラミツのブロックチェーン技術を採用した企業向けメタバース空間構築フレームワーク「PEGASUS WORLD KIT(ペガサス・ワールド・キット)」と技術提携することが12月23日分かった。
「PEGASUS WORLD KIT」はJP GAMES株式会社、株式会社ジェーシービー(JCB)、ソラミツ株式会社の3社が提供しており、JP GAMES提供のパラリンピック公式ゲーム「THE PEGASUS DREAM TOUR」の技術基盤と、エピックゲームス(Epic Games)のゲームエンジン「アンリアル・エンジン(Unreal Engine)」を活用し、JCBのID(アイデンティティ・認証)、ソラミツのブロックチェーン技術を加えて構成されている。
「PEGASUS WORLD KIT」を導入することで、企業は自社のサービスをメタバース上に構築し、顧客とのエンゲージメントを高めながらマーケティング活動を行えるようになるようだ。またサービスでは、アバターシステム、ゲーム機能、コミュニケーション機能、ショッピング、決済機能、広告システム、NFTなどがニーズに応じて必要な機能を選択して組み込むことができるとのこと。
そしてサービスキットには「THE PEGASUS DREAM TOUR」の3DCGアセットが無償収録されており、すぐに仮想の街「ペガサスシティ」でキャラクターを動かすことが可能となっている。今後ショッピングモールやRPGイベントなどを簡単に作成できるチュートリアルも順次提供していくとのことだ。
またこのフレームワークの対応プラットフォームはiOS、Android、PC (Windows, Mac)、ゲームコンソール、VRデバイスで、空間性能は空間同時接続人数が数百万人、同時表示数がスマホ50から100で、PCが100以上となっている。
今回アリババクラウドとJP GAMESは技術連携を行い、共同で「PEGASUS WORLD KIT」のネットワークシステムを構築するという。これにより、更に先進性の高いサービス提供が可能になったと説明されている。
具体的には「PEGASUS WORLD KIT」を活用することで、アリババクラウドを利用している法人のユーザーに、没入感のあるオンラインショッピングスペースや仮想空間での音楽コンサートや展示会、3Dの物件見学ツアー、バーチャルフィギュアが登場する壮大なロールプレイングイベントなどの展開が期待できるとのことだ。
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デザイン:一本寿和
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