丸紅、ブロックチェーン活用の穀物等サプライチェーン管理システム提供へ
丸紅が、ブロックチェーン技術を活用した、穀物・油糧種子等サプライチェーンデジタル管理プラットフォームの事業を展開することが分かった。
丸紅は、スイスのコヴァンティス(Covantis SA)に出資し、事業参画することを12月15日に発表した。
コヴァンティスは穀物・油糧種子等のサプライチェーンにおける課題解決を目的に、穀物メジャーと呼ばれる世界的な大手穀物取引業者が共同出資し2020年2月に設立した企業。穀物・油糧種子等トレード(貿易)におけるサプライチェーンのデジタル管理プラットフォームの運営・開発を行っている。
コヴァンティスが運営するプラットフォームは、米ブロックチェーン企業のコンセンシス(ConsenSys)と開発したもので、エンタープライズイーサリアム(EnterpriseEthereum)のオープンソースプロトコルであるクオーラム(Quorum)を基盤に採用している。
穀物・油糧種子をはじめとする、包装・梱包されずに輸送されるバラ積みの商品(バルク商品)の国際トレードには、生産地から消費地までのサプライチェーンにおける多数の関係者間での契約書・証明書の作成や確認作業等、煩雑な事務手続きが存在しており、業務の効率性・正確性・透明性の向上が課題となっている。
コヴァンティスのプラットフォームでは、これら業務プロセスをデジタル化し、サプライチェーン上で必要となる情報を関係者間で共有できるようになっており、50社以上が同プラットフォームを利用している。
今回の事業参画により丸紅は、日本国内における調達・物流・保管等のサプライチェーン管理の知見と、コヴァンティスが有する穀物メジャーによる世界最大級の取扱数量や知見を掛け合わせることで、日本向け穀物・油糧種子等トレードが抱える課題に、最適なソリューションを開発・提供していくとしている。
なお正式な事業参画は、契約における所定の前提条件をもって行われる。出資比率は既存株主6社と同率となるとのことだ。
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