NYDIGが約1,200億円調達、ビットコイン周辺技術の開発へ

NYDIGが約1,200億円調達、ビットコイン周辺技術の開発へ

ビットコインのカストディ企業NYDIG(ニューヨーク・デジタル・インベストメント・グループ)が、約1,200億円(10億ドル)の資金調達を株式で行なったことが12月14日に分かった。そしてNYDIGの企業評価額は約8,000億円(70億ドル)以上になったとのことだ。

この資金調達ラウンドはWestCapが主導し、Bessemer Venture PartnersとFinTech Collectiveのほか、戦略パートナーや既存投資家のAffirm、FIS、Fiserv、MassMutual、Morgan Stanley、およびNew York Lifeが参加した。

調達した資金は、ビットコインおよびライトニング・ネットワークによる決済、資産のトークン化、スマートコントラクトなどの機能を備えたビットコイン・プロトコルの最近のアップグレードを利用して、NYDIGの機関投資家向けビットコインプラットフォームをさらに開発するために使用される予定とのことだ。

NYDIGの共同設立者兼CEOであるロバート・ガットマン(Robert Gutmann)氏は次のようにコメントしている。

「NYDIGとビットコインの両方にとって、これ以上ないほどエキサイティングな展望です。この新しい資本は、このエキサイティングなネットワークがすべての人にとってアクセス可能で有用なものになるよう、さらに前進を加速させるでしょう」

WestCapのパートナーであるスコット・ガネレス(Scott Ganeles)氏は発表にて次のように述べている。

「私たちがNYDIGへの投資ラウンドを主導しているのは、ビットコインの業界を刷新する力に対する共通の信念と、NYDIGチームが目の前の素晴らしい機会を継続的に実行していくというWestCapの確信に基づくものです。

NYDIGは、あらゆる種類の企業が安全かつコンプライアンスに則った方法でビットコインを組み込めるようにし、この業界でユニークな役割を担っています。

私たちは、ロバートと優れたNYDIGチームが、アクセス可能な新しい道を切り開き、ビットコインの採用をさらに加速させる中で、パートナーとなることを誇りに思っています」

NYDIGは今年の3月にモルガン・スタンレー(Morgan Stanley)やソロス・ファンド・マネジメント(Soros Fund Management)などから約218億円(2億ドル)の資金調達を発表した。

また6月に米金融サービス大手のNCRと提携し650の金融機関に暗号資産取引サービスを提供開始した。そして10月にはテキサス州消防士年金基金のビットコインとイーサリアムへの投資のカストディ業務を担ったことも分かっている。

参考:NYDIG
デザイン:一本寿和
images:iStocks/BadBrother・urzine

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

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