ゴルフクラブの真贋証明にブロックチェーン
国内スポーツ用品小売業のゼビオグループが、ブロックチェーン技術でスポーツ用品の真贋管理を行うシステムの開発と運用のための実証実験を開始したことが分かった。都内ブロックチェーン関連企業ZEROBILLBANKJAPAN(ゼロビルバンク・ジャパン)と名古屋を拠点にブロックチェーントレーサビリティシステムを提供するLOZI(ロジ)との連携により実証実験が実施される。
この真贋管理システム「X2nd(エックスセカンド)」の実証実験は、ゼビオグループが展開するスポーツ用品店ヴィクトリアゴルフとゴルフパートナーの福島県7店舗にてゴルフクラブを対象に11月29日より行われるとのこと。
具体的にこの実証実験では、期間中のゴルフクラブ購入者に対し、商品データや店舗販売データなどが入った、個別商品を識別するためのQRコードが商品と一緒に渡される。購入者はスマートフォンを利用してQRコードを読み取ることで、クラブの真贋情報や流通履歴を確認できるようになるという。
なおQRコードの情報は、アカウント権限に応じてデータのCRUD(プロセス生成:Create、読み込み:Read、更新:Update、削除:Delete)を実行できるようになっているとのことだ。
また実証実験にあわせ、対象店舗ではゴルフクラブ購入の際にアンケートに回答するとノベルティーのプレゼントがもらえるキャンペーンと、QRコードとそれに紐づいたゴルフクラブを対象にした買取キャンペーン(買取査定20%アップ)が開始している。
ゼビオグループは「偽造品・模造品の撲滅に向けた真贋管理の仕組みを実店舗で実証実験することで、お客様の反応やニーズの理解と共に、透明性が高い商品状態管理によりお客様がこれまで以上に安心して買い物や中古取引をしていただける店舗・環境作りを目指して参ります」とリリースにて述べている。
なお「あたらしい」経済編集部では、「X2nd」に採用されているブロックチェーン基盤について、ゼビオグループへ問合せを行っている。記事執筆時点では回答が得られなかったため、返答があり次第この記事に追記をさせて頂く予定だ。
以下回答追記(2021.12.1 13:30)
「具体的な技術詳細は、現時点では申し上げられませんが、実証実験というフェーズとなっており、複数のブロックチェーン技術を並行的に利用・検討しています」
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