ジャックドーシーがCEO辞任、ツイッターのビットコインやブロックチェーンへの取り組みどうなる?

ツイッターのビットコインやブロックチェーンへの取り組みどうなる?

ジャック・ドーシー(Jack Dorsey)氏が、ツイッター(Twitter)社の者最高経営責任者(CEO)を辞任したことが11月29日に分かった。

なおドーシー氏は決済企業スクエア(Square)のCEOも務めており、かねてから投資家らからドーシー氏がツイッター社の経営に集中できていないという批判もあり、株価も低迷している状況があった。

そしてドーシー氏の後任には、ツイッター社の取締役会で、全会一致で2017年から最高技術責任者(CTO)を務めているパラグ・アグラワル(Parag Agrawal)氏がCEOに任命された。

また同社の取締役会会長を務めるパトリック・ピシェット(Patrick Pichette)氏の後任として、ブレット・テイラー(Bret Taylor)氏が新たに取締役会会長に就任したことも発表された。

ジャックー・ドーシー氏が公開した文書によれば、CEO辞任の決断は「パラグ氏がCEOになること、ブレッド氏が取締役会会長になること、社員に大きな可能性あること」の3つが後押ししたとのことだ。

ジャック・ドーシー氏は2022年の株主総会での任期満了まで、取締役会のメンバーとして留まる予定だが、その後は他の役職にも就く意思はないよう。その理由はパラグ氏がリーダーシップを発揮するための余地を残したいからだという。

ツイッター社の次期独立取締役会議長であるブレット・テイラー(Bret Taylor)氏は、発表にて次のようにコメントしている。

「取締役会を代表して、ジャックの先見性のあるリーダーシップと、創業以来のツイッター社への絶え間ない献身に感謝したいと思います。ジャックは、最も重要な時期にツイッター社に戻り、会社を立て直しました。それ以来の進展は、驚くべきものばかりです。

ジャックは世界にかけがえのないものを与えてくれましたが、私たちはこれからもそれを引き継いでいきます。また次期CEOのパラグはツイッターを理解し、当社のユニークな可能性を評価しています。

彼は、開発速度の加速など、当社の最重要課題に取り組むために尽力してくれており、実行力を強化して結果を出してくれると信じています。取締役会はパラグに最大の信頼を寄せています」

ツイッター社の次期CEOであるパラグ・アグラウォル(Parag・Agrawal)氏は次のようにコメントしている。

「私のリーダーシップを信頼してくれた取締役会と、継続的な指導、支援、パートナーシップを提供してくれたジャックに感謝したいと思います。

ジャックのリーダーシップのもとで達成してきたすべてのことをさらに発展させていくことを楽しみにしていますし、これからの機会に非常に大きなエネルギーを感じています。ジャックのリーダーシップのもとで成し遂げてきたすべてのことを構築していきたいと思います」

ドーシー氏はビットコイン支持者としても知られている。今年7月に登壇したカンファレンスでは「ビットコインが創業前にあればツイッターは今とは変わっていた」と発言。

その後9月にはツイッターでビットコインや現金に対応した投げ銭機能「Tips」公開し、11月にはツイッター社内に暗号資産やブロックチェーン技術の専門部門「ツイッター・クリプト(Twitter Crypto)」を立ち上げることが明らかになっている。

さらにその部門ではジャック・ドーシー氏が主導する主導の分散型SNSプロジェクト「ブルースカイ(Bluesky)」チームと密接に協力していくと報じられていたところだった。

ドーシー氏の辞任により、これらの暗号資産やブロックチェーン関連の事業がどのように今後ツイッター社で取り組まれていくのか気になるところだ。

なおドーシー氏の後任となったパラグ・アグラワルCEOも、11月に「ツイッター・クリプト」のエンジニアチームを率いるTess Rinearson氏を歓迎する旨をツイートしている。ドーシー氏のクリプトに積極的な意思は引き継がれていくのかもしれない。

参考:プレスリリース
デザイン:一本寿和
images:iStocks/4×6・alphaspirit

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

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