DCG、グレイスケールのビットコイン投信「GBTC」購入予算を1,140億円に引き上げ

DCG、グレイスケールの「GBTC」購入予算を1,140億円に引き上げ

デジタル・カレンシー・グループ(Digital Currency Group:DCG)が、子会社であるグレイスケール・インベストメンツ(Grayscale Investments)の運用する投資信託、グレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)の購入に充てる予算を、これまでの7億5,000万ドル(約855億円)から10億ドル(約1,140億円)に引き上げたことを10月20日発表した。またDCGは10月19日の時点にて、これまで計3億8,800万ドル(約442億円)分のGBTCを購入したことも明らかにしている。

なおDCGは今年4月末の時点で1億9,350万ドル(約220億円)相当のGBTCを購入したことを発表しているため、このことから5月から現在にかけて1億9,450万ドル(約222億円)相当のGBTCを追加購入したことが計算できる。

GBTCは公開市場で取引される証券であり、適格投資家から調達した資金でビットコインを買い入れる仕組みとなっているため、その価格はビットコインの市場価格を反映している。しかし最近ではGBTCの価格がビットコインの価格と著しく乖離しており、ビットコインの価格よりも割安で取引される状態が続いてしまっている。

DCGはこのような状況を受け、GBTCの積極的な購入を進めている。同社がGBTCの需要を創出することにより、GBTCの価格を上昇させ、割引価格での取引を解消することが狙いであると考えられる。またGBTCの購入予算を10億ドルに増額したことから、同社は今後も積極的にGBTCを購入していくと考えられる。

さらにDCGは、長期的な戦略としてGBTCをETF(上場投資信託)化することを目指している。同社は10月19日に米国証券取引委員会(SEC)に申請書類を提出している。ただし、現時点で米国ではビットコインに直接投資を行うETFは一つも承認されていない。

関連ニュース

グレースケールがビットコイン投信をETF化する意向表明

デジタルカレンシーグループが子会社グレースケールのビットコイン投信株式を2億5000万ドル分購入へ

参考:Digital Currency Group4月末のリリース
デザイン:一本寿和
images:iStocks/artacet・ChrisGorgio・LongQuattro

この記事の著者・インタビューイ

小俣淳平

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

「あたらしい経済」編集部
一橋大学2年生
真面目で温厚な20歳。大学1年生のころにブロックチェーンに出会い、その革新性に衝撃を受け、ブロックチェーン業界に足を踏み入れた。勢いのままに学内で「OneLab」というサークルを立ち上げ、週一で活動している。

合わせて読みたい記事

【12/18話題】メルカリがイーサリアム保有者に毎月ポイント付与、メタプラネットがビットコイン購入資金調達など(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

米財務省、北朝鮮の暗号資産マネーロンダリングネットワークに制裁

米国財務省外国資産管理局(OFAC)が、北朝鮮に送金されたデジタル資産のマネーロンダリングに関わったとして、ルー・フアイン(Lu Huaying)氏とチャン・ジエン(Zhang Jian)氏、およびUAE拠点のグリーン・アルパイン・トレーディング社(Green Alpine Trading)に制裁を科したと12月17日に発表した

バイナンスのHODLer Airdropsで「1000CAT」と「PENGU」取り扱い開始、シードタグ銘柄として上場も

大手海外暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)が、エアドロップサービス「ホドラー・エアドロップ(HODLer Airdrops)」において、暗号資産(仮想通貨)「シモンズ・キャット:Simon's Cat(1000CAT)」および「プディー・ペンギンズ:Pudgy Penguins(PENGU)」を取り扱うことを12月16日に発表した