米インベスコ、暗号資産やブロックチェーン企業株に投資するETF提供
米資産運用企業のインベスコ(Invesco)が、暗号資産やブロックチェーン関連の企業の株式に投資する、2つのETF(上場投資信託)の提供開始を10月7日に発表した。これらのETFは「Cboe Global Markets」に上場し、取引が開始される予定だ。
それぞれのETFの名称は「Invesco Alerian Galaxy Crypto Economy ETF(SATO)」と「Invesco Alerian Galaxy Blockchain Users and Decentralized Commerce ETF(BLKC)」。
またこれらのETFは暗号資産運用会社ギャラクシーデジタル(Galaxy Digital)とインデックスプロバイダー「Alerian S-Network Global Indexes」が提供するインデックスを基に作成されている。
具体的に「SATO」は「Alerian Galaxy Global Cryptocurrency-Focused Blockchain Equity Trusts & ETPs Index(CRYPTO)」への連動を目指しており、暗号資産のマイニング企業、インフラ企業、暗号資産投資企業などのビジネス形態を含む、暗号通貨とブロックチェーンの両方に参加する企業への投資アクセスを提供するとのこと。
一方「BLKC」は「Alerian Galaxy Global Blockchain Equity Trusts & ETPs Index(BCHAIN)」との連動を目指し、「SATO」と同じ企業に加えて暗号資産とは関係のないブロックチェーン技術の研究開発に従事する企業のセグメントにへの投資アクセスを提供するとのこと。
ETF販売の目的について、インベスコのETFおよびインデックス戦略のアメリカ地域責任者ジョン・ホフマン(John Hoffman)氏は次のように説明している。
「これは暗号資産とブロックチェーンのエコシステムにおける主要企業へのエクスポージャーと、デジタル資産を直接保有する投資ファンドへのアロケーションを、ETFという形で組み合わせたもので、投資家がこの急成長中の資産クラスにアクセスするための新たな手段となります」
アメリカではビットコイン先物など原資産に関わるビットコインETFの承認は現段階ではないが、10月中に米国証券取引委員会(SEC)に承認される可能性が高いのではないかと報道されている。
ブルームバーグのシニアETFアナリストは、10月18日に「ProShares Bitcoin Strategy ETF」が承認される可能性があるという見解を示している。なおそのETFの管理業務と保管業務はJPモルガンが行う予定だ。
また今回のインベスコのETFのように、暗号資産やブロックチェーン関連企業の株式をETFにする流れは、生まれつつある。
例えばアメリカでは「Bitwise Crypto Industry Innovators ETF」、「Amplify Transformational Data Sharing ETF」、「Siren Nasdaq NexGen Economy ETF 」および「First Trust Indxx Innovative Transaction & Process ETF」などが承認され取引されている。
参考:インベスコ
デザイン:一本寿和
images:iStocks/alphaspirit