U.Sバンク、ビットコインのカストディサービス提供開始
米大手銀行U.Sバンク(U.S.Bank)が、機関投資家向けに暗号資産のカストディ(資産の保管・管理業務)サービスの提供を開始したことが10月5日にわかった。またサブカストディアンはビットコイン特化のカストディ企業NYDIGが務めるとのことだ。
NYDIGはサブカストディアンとして、このカストディサービスのネットワークを構築するとのこと。U.Sバンクは今年4月に暗号資産領域での3つの取り組みを発表しており、その1つがカストディサービス提供であった。
発表によれば、当初のカストディサービスの対応通貨はビットコインのみとのこと。カストディサービスの対象となる機関投資家は米国またはケイマン諸島にプライベートファンド(私募ファンド)を持つものとされている。そして今後はビットコイン以外の他の暗号資産へのカストディサービス提供も予定されているとのことだ。
U.Sバンクウェルスマネジメントおよび投資サービスのバイスプレジデントのグンジャン・ケディア(Gunjan Kedia)氏は、サービスローンチに際して次のようにコメントしている。
「暗号資産に対する投資家の関心と、当社のファンドサービスのお客様からの需要はここ数年で大きく伸びています。当社のファンドや機関投資家のカストディのお客様は、暗号資産を提供する計画を加速させており、それを受けて当社もカストディサービスを提供する能力を加速させることを優先しました」
NYDIGの共同設立者兼CEOであるロバート・ガットマン(Robert Gutmann)氏はサブカストディアンを務めることについて、次のようにコメントしている。
「NYDIGはU.Sバンクと提携し、最高のセキュリティ、コンプライアンス、規制基準を満たすカストディソリューションを顧客に提供できることを嬉しく思います。U.Sバンクの顧客が期待するクラス最高の体験を提供しながら、この成長する資産クラスへのアクセスを共に促進することができます」
USバンクの動向
U.Sバンクは2021年初めに機関投資家向けのブロックチェーン基盤の金融・規制技術開発のSecurrencyにシリーズBラウンドで投資した。そのシリーズBラウンドには、WisdomTree Investments、Abu Dhabi Catalyst Partners Limited(ADCP)、State Streetなど大手金融機関が参加しており、Securrencyは約32億円(3,000万ドル)を調達した。
ちなみに前述した4月に発表されたU.Sバンクの暗号資産領域での3つの取り組みは、カストディサービス提供とSecurrencyへの投資であった。残り1つはビットコインETFでカストディを務めることとなっている。
参考:U.Sバンク
デザイン:一本寿和
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