ウォールストリートベッツ、NFTコレクション発行
情報交換サイト「レディット(Reddit)」の掲示板として人気を博しているウォールストリートベッツ(WallStreetBets)が、NFTコレクションを発行することを9月22日に発表した。
ウォールストリートベッツは「個人投資家に力を与え、機関投資家に対抗すること」を目的として2012年に設立されたコミュニティだ。2021年1月に起きたゲームストップ(GameStop)株の急騰の際には、個人投資家に対して買いを促す主要な情報交換の場として機能していた。
今回発表されたウォールストリートベッツが発行するNFTは、ダイヤモンドハンズパスと呼ばれる、ダイヤモンドを持つ手をかたどったNFTとのことだ。ちなみに投資家の間では「ダイヤモンドハンズ」と言う言葉は「(その銘柄を)絶対に売らない」ということを意味し、ネット上ではしばしばダイヤモンドと両手を開いた手の、2つの絵文字で表現される。 ダイヤモンドハンズパスはダイヤモンドの色、手の形、ネイルの柄、タトゥーの種類など複数の要素から構成されており、これらの組み合わせにより全部で4,000万通り以上の種類が存在するとのこと。
またダイヤモンドハンズパスの所有者はメンバー限定のDiscordへの参加権、イベント参加権、ウォールストリートベッツが今後販売する商品へのアクセス権など多数の特典が得られる予定とのことだ。
ウォールストリートベッツの設立者であるジェイミー・ロゴズィンスキー(Jaime Rogonzinski)氏は以下のようにコメントしている。
「私たちは、ダイヤモンドハンズパスNFTコレクションを導入することで、DeFiの新境地を開拓し、一般の人々が経済的な未来を手に入れることができるような商品をクールなアートとして提供できることを誇りに思います」
ダイヤモンドハンズパスは全部で15,000個発行される予定となっており、購入のためにはラッフルチケットと呼ばれる抽選券を購入する必要がある。
なお今回ウォールストリートベッツがNFTを発行した理由については、明確な公表はされていない。
NFTとは
「NFT(Non Fungible Token:ノンファンジブル・トークン)」は代替が不可能なブロックチェーン上で発行されたトークンを指す。NFTの規格で発行されたトークンは、そのトークン1つ1つで個別の価値を持つ。そのためNFTを画像や映像などのデジタルデータと紐付けることで、デジタルデータの個別の価値を表現することに活用されている。
なおNFTという言葉は現在幅広く活用されており、活用するブロックチェーンやマーケットプレイスの種類によって、その機能や表現できる価値が異なる可能性があることには注意が必要だ。
参考:WallStreetBets
デザイン:一本寿和
images:iStocks/critbrouwer