エンジン、SDGs推進の国連グローバル・コンパクトに参加
NFT特化型ブロックチェーンプラットフォームを開発するEnjin Pte. Ltd.(エンジン)が、国連グローバル・コンパクト(UNGC)に参加することを7月21日発表した。なおエンジンはUNGCに上級会員となる「パーティシパント」として参加するとのことで、NFT関連企業として初めての事例となるようだ。
We are honored to be accepted into the United Nations @globalcompact!
— Enjin (@enjin) July 20, 2021
As the 1st NFT company in the Global Compact, we will actively explore ways #NFTs can be used to advance the UN’s Global & Sustainable Development Goals for equality & the environment.https://t.co/htXlBly5L0 pic.twitter.com/ued7xmMTZS
UNGCは国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」達成に向けて、企業を支援することを目的として設立された組織だ。UNGCのメンバーになる為には、人権、環境、労働などの分野で指針となるUNGCの10原則に沿った、持続可能性と平等性への厳格な取り組みが求められるとのことだ。
リリースによるとエンジンでは環境に配慮したジャンプネット(JumpNet)ブロックチェーンを開発し、NFTのネットワークとして最も利用されているイーサリアム(Ethereum)利用時との比較で、電力使用量を99.99%削減しているという。また持続可能なNFTへの取り組みをさらに進めるため、エンジンはジャンプネットをカーボンネガティブ(炭素排出量より相殺量が上回る仕組み)にし、ポルカドット(Polkadot)上のPoS(Proof of Stake)パラチェーンとなるイーフィニティ(Efinity)の開発を進めているとのことだ。
またエンジンは暗号資産業界の100%再生可能エネルギー化を目指す、民間セクター主導のイニシアチブ「Crypto Climate Accord(暗号資産気候協定)」に参加しており、これらの取り組みが「環境に優しい技術の開発と普及 」に焦点を当てたUNGCの原則9を直接サポートすると説明している。
さらにエンジンは国連のミッションである「持続可能性」と「平等性」を実現するために、NFTを活用する新しい方法を模索するとしている。NFTが気候変動対策のために、炭素削減事業を行う企業の財務および収益化のバックボーンとなる可能性があるとし、またNFT市場への自由なアクセスが国家間の機会の不平等を解消し、世界中のクリエイターとNFTユーザーが対等の立場となることで、世界的な貧富の格差を是正することにも繋がると説明している。
グローバル・コンパクト・ネットワーク・シンガポールのエグゼクティブ・ディレクターであるエスター・チャン(Esther Chang)氏は 「国連の『持続可能な開発に関する2030アジェンダ』の達成に向けて残り10年を切った今、テクノロジーはSDGsをより早く達成し、より豊かで持続可能な世界に貢献できる重要な役割を担っています。私たちは、Enjinの国連グローバル・コンパクトへの参加を歓迎するとともに、SDGs実現に向けた確固たる行動をとるために、Enjinと協力していくことを楽しみにしています。」とコメントしている。
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参考:エンジン
デザイン:一本寿和
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