米ドルステーブルコインUSDC、トロン(TRX)のブロックチェーンにも対応

米ドルステーブルコインUSDC、トロン(TRX)のブロックチェーンにも対応

米ドルペッグのステーブルコインUSDC(USD Coin)を発行するサークル(Circle)が、同通貨をトロン(Tron/TRX)のブロックチェーンに対応することを7月1日発表した。

USDCはイーサリアム(Ethereum)、アルゴランド(Algorand)、ステラ(Stellar)、ソラナ(Solana)のブロックチェーン上で発行されており、トロンの採用は5例目となる。なおトロンは同じく米ドルペッグのステーブルコインUSDTにも対応している。

米CoinDeskの6月30日の報道によるとUSDCは今後数ヶ月以内に8~10のブロックチェーンに対応するとされており、USDTが対応するブロックチェーンの数を超える可能性があるとしている。その際USDCはアバランチ(Avalanche)、セロ(Celo)、フロウ(Flow)ヘデラ(Hedera)カヴァ(Kava)ネルボス(Nervos)、ポルカドット(Polkadot)、スタックス(Stacks)、テゾス(Tezos)、トロン(Tron) にて利用可能になるとされていた。なおテゾスはUSDCとの連携を発表している。

サークルはトロンについて「アジア最大級のデジタルアセットエコシステム」と評し、トロンのブロックチェーンが1秒間に最大700件の取引を調整することができ、現在83万件以上のスマートコントラクトと4000万件以上のアカウントをホストしているとし、エコシステムには300億ドル以上が流通していると説明した。

サークルのCEO兼共同設立者であるジェレミー・アレール(Jeremy Allaire)氏は「トロンは、非常に大規模で大きな成功を収めたブロックチェーンプラットフォームとネットワークを構築しており、ステーブルコインの取引で最も広く利用されているものの一つです。USDCのような信頼できるドル建てデジタル通貨のメリットを、この成長中のユーザーと開発者のエコシステムに提供できることを嬉しく思います」とリリースにてコメント。

またトロン創設者のジャスティン・サン(Justin Sun)氏はリリースにて「世界で最も急速に成長している安定したコインに対する需要は尽きることがなく、エンドユーザーがUSDCを使って何ができるのかを見るのが待ち遠しいので、TRONでUSDCをサポートすることに興奮しています」とコメントしている。

編集部のコメント

ちなみにUSDTが現在対応するブロックチェーンはアルゴランド(Algorand)、ビットコインキャッシュ(BitcoinCashのSimpleLedger Protocol)、イーサリアム(Ethereum)、イオス(EOS)、リキッドネットワーク(Liquid Network)、オムニ(Omni)、トロン(Tron)、ソラナ(Solana)、アバランチ(Avalanche)です。

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参考:CircleCoinDeskテゾス
デザイン:一本寿和
images:iStocks/SiberianArt

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
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