JCBとソラミツ、サイバー空間サービスキットを提供へ。エピック・ゲームスのゲームエンジン上で

JCBとソラミツ、サイバー空間サービスキットを提供へ。エピック・ゲームスのゲームエンジン上で

JP GAMES株式会社が株式会社ジェーシービー、ソラミツ株式会社とともに2021年下期よりエピック・ゲームス(Epic Games)のゲームエンジン「Unreal Engine(アンリアル・エンジン)」上で実行される企業向けサイバー空間サービスキット「PEGASUS WORLD KIT(ペガサス・ワールド・キット」の提供を開始することを6月17日に発表した。対応プラットフォームはiOS、Android、PC (Windows, Mac)、ゲームコンソール、VRデバイスで、空間性能は空間同時接続人数が数百万人、同時表示数がスマホ50から100で、PCが100以上となっている。

「PEGASUS WORLD KIT」は、JP GAMESのパラリンピック公式ゲーム「THE PEGASUS DREAM TOUR(ペガサス・ドリーム・ツアー)」の技術基盤とエピック・ゲームスのゲームエンジン「Unreal Engine」を活用し、JCBのID技術およびソラミツのブロックチェーン技術を加えて構成したBtoB向け技術プロダクトとのことだ。

「PEGASUS WORLD KIT」を導入することで、企業は自社のサービスをサイバー空間上に構築し、顧客とのエンゲージメントを高めながらマーケティング活動を行えるようになるようだ。またサービスでは、アバターシステム、ゲーム機能、コミュニケーション機能、ショッピング、決済機能、広告システム、NFTなどがニーズに応じて必要な機能を選択して組み込むことができるようだ。そしてサービスキットには「THE PEGASUS DREAM TOUR」の3DCGアセットが無償収録されていて、すぐに仮想の街「ペガサスシティ」でキャラクターを動かすことが可能となっている。今後ショッピングモールやRPGイベントなどを簡単に作成できるチュートリアルも順次提供していくとのことだ。

ユーザーは「PEGASUS WORLD KIT」に搭載される越境IDシステムと越境通貨を利用することで、異なるサイバー空間を行き来することが可能になるとのこと。「PEGASUS WORLD KIT」を通して、世界中の様々な企業と共に、未来の暮らしを便利にするサステナブルなサイバー世界の実現を目指していくとのことだ。

JP GAMES代表の田畑端氏は『PEGASUS WORLD KITは、パラリンピック公式ゲーム「The Pegasus Dream Tour」から生まれた技術フレームワークです。Unreal Engineで開発されたビデオゲームにオンライン機能やブロックチェーン機能を追加したり、各社のブランドを表現した世界観の中で顧客向けのイベントを開催したりなど、サイバー空間を活用する様々なニーズに幅広く対応します。2020年のパンデミックの影響を受けてこのタイミングの発表になりましたが、すでにベータ版を導入して頂いている企業もあり、開発は順調です。このサービスキットによって、イニシャルコストを抑えた形で色々な仮想空間サービスやオンラインコンテンツが生まれて来ることに期待しています。それが今後のバーチャルライフスタイルの充実に繋がり、より良い未来づくりへの貢献にも繋がると考えています』とコメントしている。

EPIC GAMES JAPAN代表の河崎高之氏は「弊社が提供するUnreal Engineは、元々ハイクオリティなゲームを効率的に制作するために開発されたものですが、近年ではその機能性を活用してゲーム以外のインタラクティブ・コンテンツの制作にもたくさんご利用いただいています。多くの人々が様々な制約を超えて交流できるメタヴァースの創造は、我々Epic Gamesが目指す未来そのものであり、PEGASUS WORLD KITの登場によってその流れが加速することにワクワクしています。稀代のクリエイターである田畑端氏が生み出したこのプラットフォームからどんな未来像が生まれてくるのか、とても楽しみです」とコメントしている。

株式会社ジェーシービー代表取締役兼専務執行役員の三宮維光氏は「JCBは日本発唯一の国際カードブランドとして、また総合決済ソリューション企業としてお客様のアイデンティティを確認、認証することで、安全な決済の実現に努めてまいりました。今回、ID(アイデンティティ・認証)と決済の両分野で協業させていただくことにより、これまでにないユーザーエクスペリエンスを創造できることを楽しみにしております」とコメントしている。

ソラミツホールディングス代表の武宮誠氏は「ソラミツは、世界初の中央銀行デジタル通貨をカンボジア国立銀行と共同開発し、分散型金融Sora.orgや分散型交換所Polkaswapの開発に貢献するなど、最先端のブロックチェーン技術をリードするフィンテック企業です。今回、PEGASUS WORLD KIT仮想ワールド内において、分散型金融を活用した越境通貨やNFTを活用したアイテム管理などの最先端のブロックチェーンサービスを、多くの方が容易に安全に活用できるようになります。皆様と一緒に未来のサービスを実現していきます」とコメントしている。

参考:プレスリリース

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

【12/20話題】NTTドコモのERC6551搭載ゲームβ版、「暗号資産を国民経済に資する資産とするための緊急提言」正式承認など(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored