海運会社MSC、ブロックチェーン活用の電子船荷証券(eBL)導入へ

海運会社MSC、ブロックチェーン活用の電子船荷証券(eBL)導入へ

スイスのジュネーヴに拠点を置く海運会社MSC(Mediterranean Shipping Company S.A.)が、ブロックチェーン活用の電子船荷証券(eBL)の正式導入を4月28日発表した。

MSCは世界155カ国に524の事業所を持ち、同社が抱える船隊215以上の貿易ルートを航行し、500以上の港に寄港するという。またコンテナ船の船腹面積では、世界第一位のマースクラインに次ぐ第二位を誇る海運会社である。

今回MSCが導入したeBLを発行する船荷証券ソリューション「WAVE BL」を利用することにより、荷主をはじめとするサプライチェーンの主要なステークホルダーが日々の業務に変更や支障をきたすことなく、船荷証券文書を電子的に受け取り、送信することを可能にするという。

リリースによると海運業界では、現行の船荷証券からeBLに移行することで年間40億ドル以上のコスト削減が可能とのことだ。また輸出業者、輸入業者、貿易業者は2021年内であれば「WAVE BL」を無料で利用できるとのことで、ユーザーが支払うのは書類の原本を発行する費用のみで、サービスを利用するためにITインフラへの投資や運用の変更は必要ないとしている。

MSCのグローバル・チーフ・デジタル&インフォメーション・オフィサーであるアンドレ・シムハ(André Simha)氏はリリースにて「MSCがWAVE BLを採用したのは、海運・貨物輸送業界が慣れ親しんでいる従来の紙ベースのプロセスを反映した唯一のソリューションだからです」と「WAVE BL」採用の理由を説明している。

参考:WAVEBL

(images:iStock/Tryaging・Igor-Korchak)

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

合わせて読みたい記事

ビットワイズ、「ソラナ現物ETF」を上場申請

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、ソラナ(Solana)を基盤とするETF(上場投資信託)の上場申請を、米国証券取引委員会(SEC)に提出したと11月21日発表した。なおこの申請は、株式取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)を通じて行われたとのこと。またビットワイズは発表上で同商品についてETP(上場取引型金融商品)と記載している

マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携

米決済大手マスターカード(Mastercard)のマルチトークン・ネットワーク(MTN)が、米銀行大手JPモルガン(JP Morgan)のブロックチェーン基盤決済システム「キネクシスデジタルペイメント(Kinexys Digital Payments)※旧オニキス(Onyx)」と連携したと11月21日発表した