ブロックチェーン活用で「いとうせいこう氏」の発電所でつくった電気が買える、みんな電力が「アーティスト電力」を発表
みんな電力株式会社が、ブロックチェーンを活用した独自のP2P電力トラッキングシステム「ENECTION2.0」を用いて、アーティストが再生可能エネルギーによる発電に参加でき、さらにアーティストの発電所でつくった電気を購入できる「アーティスト電力」の開始を4月14日発表した。
「アーティスト電力」第1弾として同サービスの発案者であり、みんな電力の「押しかけ課長」である、作家・クリエイターのいとうせいこうさんの太陽光発電所(福島県二本松市)の電気契約を先着100名限定で受け付けるとのことだ。なお同サービスの開始に伴い、法人向けサービスだった「ENECTION2.0」を個人を対象に限定的にサービス提供を開始するとのこと。
「アーティスト電力」はアーティストとファンが再エネでつながり、楽しみながら共に脱炭素社会づくりに取り組めるとしており、同サービスの契約者はアーティストの発電所でつくった電気をみんなで購入できる他、電気を購入することで毎月の電気料金の一部をコロナ禍のアーティストや音楽関係者に届けて応援することや、契約者限定で開催されるオンラインライブに参加できるとのことだ。
このサービスの発起人である、いとうせいこうさんはリリースにて「これは単に電力会社の新プロジェクトの枠を越えて、地球を豊かに覆い、文化を変えていくプロジェクトです。電気料金の中にエンターテイメント代が入っていて、アーティストの支援にもつながる。そうやって、みんなで楽しく再生可能エネルギーの社会に変えていっちゃおうと。そしたらバタバタバタと僕らは新しい社会をつくれてしまっているかもしれないと思います。ぜひみなさんのご協力をよろしくお願いいたします」とコメントしている。
編集部のコメント
リリースによると「アーティスト電力」は、いとうせいこうさんの「いまは中央集権ではなく自律分散の時代であり、太陽光パネルを分割してみんなで持ち合うことでエネルギーも分散化できる」というアイデアに、「電気を面白く選ぶ体験を広めたい」と考えるみんな電力が共感し、始動したプロジェクトであるとのことです。
みんな電力ではStellar(ステラ)のパブリックブロックチェーンを利用した商用P2P電力トレーサビリティシステム「ENECTION2020」を開発しており、このシステムは再生可能エネルギー由来の電気の生産者と購入者をつなぐ「顔のみえる電力」等、みんな電力の「顔の見えるライフスタイル」事業の基盤として活用されています。
参考:みんな電力
(images:iStock/Kateryna-Bereziuk)