東カリブ中央銀行が中銀デジタル通貨「DCash」を発行
中南米セントクリストファー・ネイビス連邦の東カリブ中央銀行(ECCB)が、中央銀行デジタル通貨(CBDC)「DCash」の発行を正式にローンチした。「DCash」の発行は通貨同盟内で発行される世界初のリテール型のCBDCとなるとのことだ。
通貨同盟とは複数の国の間で単一の共通通貨を導入する制度だ。東カリブ海通貨連合(ECCU)では、アンティグア・バーブーダ、ドミニカ、グレナダ、セントクリストファー・ネイビス、セントルシア、セントビンセントおよびグレナディーン諸島の6つの独立国とアンギラ、モントセラトのイギリス海外領土の2か所で構成されている。
今回ローンチされた「DCash」は現状ではアンティグア・バーブーダ、グレナダ、セントクリストファー・ネイビス、セントルシアの4か国のみで使用できるとのこと。
また「DCash」はECCBとバルバトスのフィンテック企業Bitt(ビット)社により発行されている。両者は2019年2月にCBDC発行に関する合意し開発と実証実験を行っていた。
両者は来年中には対象外地域に関しても「DCash」の対応を目指し、また現状対象国に対しても「DCash」を金融システムに統合することを計画しているとのことだ。
参考:ECCB
(images:iStocks/Ninja-Studio・RomoloTavani)