中国主導ブロックチェーンネットワークがR3社Cordaと提携か
中国の国家情報センターが主導するBlockchain-based Service Network(BSN)の主要開発者であるRed Date Technologyが、米R3社と提携したことをブロックチェーンメディアのレジャーインサイツ(Ledger Insights)が3月31日報じた。
今回の提携によりRed Date TechnologyはR3社開発のエンタープライズ向けブロックチェーンCorda(コルダ)をBSNネットワークへ展開する予定であるとのことで、Red DateはCordaの無料版とCorda Enterpriseブロックチェーンの有料版の両方をBSNネットワークに参加する企業へ販売を行うとのこと。
BSNは今年1月に米ブロックチェーン開発企業コンセンシス(ConsenSys)と提携し、ConsenSys Quorum(旧JPモルガンのQuorum)をネットワークへ追加することを発表している他、現在BSNではHyperledger Fabric、 FISCO BCOS(WeBankなどが開発)、CITA、XuperChain(Baiduが開発)などのエンタープライズ向けブロックチェーンをサポートしている。またパブリックブロックチェーンにおいてもEthereum、EOS、Tezos、Neo、Chainlinkなども統合されており、BSNによると今後も複数のブロックチェーンが追加される予定である。
レジャーインサイツによるとBSNがエンタープライズ向けブロックチェーンと代理店契約を結んだのは今回が初めてであるとのことで、すでに何行かの中国の大手銀行ではCordaを利用する計画があるようだ。
R3のAPAC(アジア・パシフィック)責任者であるアミット・ガッシュ(Amit Ghosh)氏は「今回の協業は、中国市場におけるCordaの採用拡大に道を開くものであり、貿易金融、サプライチェーン、資本市場、保険、金融サービスを含む多くの産業の継続的な成長をサポートするものです」と述べているとのことだ。
なおCorda EnterpriseのBSNでの利用開始は、2021年の後半を予定しているとのこと。
参考:レジャーインサイツ
(images:iStocks/NatanaelGinting・dalebor・LeshkaSmok)