IBMがドイツのコロナワクチン接種証明システム開発事業を270万ユーロ(約3億5000万円)で落札
IBMがドイツの新型コロナウイルス感染症ワクチン接種証明システムの開発事業を270万ユーロ(約3億5000万円)で落札したことを、EU官報サイトが3月8日に報じた。
ドイツメディアのシュピーゲルによると、IBMはドイツのブロックチェーン企業ユーバーシュ(Ubirch)と共同でコロナワクチンの接種を証明するシステムをドイツ政府に提供するとのこと。
IBMとユーバーシュのワクチン接種証明システムはQRコードとブロックチェーンを利用したものとなっている。QRコードはブロックチェーンと紐づいており、ブロックチェーンには氏名や生年月日、ワクチンの種類などの情報が暗号化された状態で記録されている。そのためワクチンを接種した人は保健センターなどからアプリや物理カードを介してQRコードを受け取り、第三者機関はそのQRコードを読み取ってブロックチェーンと照合することで、ワクチン接種の確認が行えるとのこと。
ドイツ保健省によると、今後8週間以内にワクチン接種証明システムをドイツ全域で運用開始する予定とのことだ。
編集部のコメント
米ニューヨーク州では、IBMの開発した「IBMデジタル・ヘルス・パス・ソリューション(IBM Digital Health Pass solution)」をベースに構築された、ブロックチェーン活用の健康証明書アプリ「エクセルシオールパス(Excelsior Pass)」の試験運用が行われています。
「エクセルシオールパス」においても利用者がQRコードを提示し第三者機関がスキャンを行うことで自身の健康状態を提示できるソリューションとなっています。
またIBMでは米モデルナ(Moderna)と共にブロックチェーンやAIなどの技術を利用し、新型コロナウイルス感染症ワクチンの管理をする計画を発表しています。
コメント:小俣淳平(あたらしい経済)
(imaes:iStocks/Who_I_am・SiberianArt)