チリーズが米国の市場拡大に向け5000万ドルを投資
スポーツやエンターテイメント領域に特化したブロックチェーンベースのファンエンゲージメントプラットフォーム「Socios.com」を運営するチリーズ(Chiliz)が米国への市場拡大の為に5,000万ドル(約53億円)の投資を行うことをロイターが3月2日報じた。
チリーズは「Socios.com」を通じてACミランやバルセロナをはじめとした欧州サッカークラブチームなどにファントークンを提供している。またチリーズのCEOであるアレクサンドル・ドレイファス(Alexandre Dreyfus)氏によると各チームには数百万ドル規模の収益をもたらしているとのこと。なお直近ではACミランがトークンを発行した際に初日で600万ドルの収益を上げている。
ロイターの報道によるとドレイファス氏は「チリーズの世界的な成長計画の中で米国への進出は大きな焦点となる」と今回の投資について説明し、チリーズがニューヨークにオフィスを開設し米国の主要な5つのスポーツリーグ(NFL:フットボール・MLB:野球・NBA:バスケットボール・NHL:ホッケー・MLS:サッカー)に対しファントークンを発行する準備をしていることを述べ、F1やeスポーツチームとも交渉中であると付け加えたとのことだ。なお現在チリーズは米国にて総合格闘技団体のPFL及びUFCとパートナーシップ契約を締結している。
またドレイファス氏は「2020年は3,000万ドル以上の収益をパートナーと共有しましたが、今年は最低でも6,000万ドルの収益を目標としています」とロイターに述べたとのこと。
さらにブロックチェーンメディアDecryptにドレイファス氏は「今年の夏に新しいパートナーが登場しエコシステムが成長することで、socios.comのファントークンが5倍になると予想している」とコメントしている。
編集部のコメント
チリーズ運営の「Socios.com」ではプロスポーツチームがファントークンを発行・販売することで資金調達ができます。またファンはそのファントークンを購入することでクラブチームが行う投票企画に参加できる権利や、グッズなどを入手できる権利などを取得できる仕組みとなっています。
また発行されたファントークンの購入に使用する暗号資産(仮想通貨)Chiliz(CHZ)は暗号資産取引所であるBINANCE、Huobi Global、Bitfinex、KuCoin、FTX、HitBTCにて上場しており、近日中にBitcoin.com ExchangeとChangellyで上場することも発表されています。
参考リンク
コメント:大津賀新也(あたらしい経済)
(imaes:iStocks/Abscent84)