東海東京FHDが率いるコンソーシアムが、シンガポールのデジタル証券取引所運営のICHXへ約10億4,000万円出資
東海東京フィナンシャル・ホールディングス(東海東京FHD)株式会社のシンガポール現地法人の東海東京グローバル・インベストメンツは、シンガポールのデジタル証券取引所であるiSTOXを運営するICHX Tech(ICHX社)のシリーズAの延長として、シリーズA2に参加したことを1月21日に発表した。
東海東京FDは日本のベンチャーキャピタルのJICベンチャー・グロース・インベストメンツ、モバイル・インターネットキャピタル、日本政策投資銀行、十六銀行とコンソーシアムを組んで、合計約10億4,000万円(10,033,298米ドル)の出資をした。
東海東京コンソーシアムによる出資の目的は、セキュリティートークン事業における重要なパートナーあるICHX社と共に日本の発行体・投資家向けサービスの開発に取り組むことで、日本におけるSTビジネスの更なる発展を企図するものとのことだ。
JICベンチャー・グロース・インベストメンツのリリースには「本投資によって、東海東京フィナンシャル・ホールディングスを中心とした日本の共同投資家で形成されるコンソーシアムが、ICHXを通じてST・STO に関する最先端のテクノロジ ー、STO取引所の運営体制及び規制対応等に関する様々な知見やノウハウを獲得し、日本においてST ビジネスの更なる発展及び国内STO取引所創設をリードすることが期待されます」と記載されている。
(加筆:1/26日15時25分)
JIC Venture Growth Investmentsの向仲範晃パートナーへ取材
あたらしい経済編集部は、JIC Venture Growth Investmentsの向仲範晃パートナーへ取材を行った。
ー今後の市場の動向を踏まえて、JIC-VGIがデジタル証券 (ST) 領域に出資を決めた理由を教えていただけますでしょうか。
向仲範晃(以下:向仲)JIC-VGIはイノベーションを促し、 日本の産業および社会課題の解決を目的に設立されたベンチャーキ ャピタルである。
注目する産業の一つとしてフィンテックが挙げられるが、 その中の一つであるデジタル証券領域は新たな資金調達手段として 今後日本でも広がっていくと考えている。
直近では2020年5月の改正金融商品取引法施行をきっかけに、 国内でデジタル証券発行に関わるビジネスが立ち上がっているが、 更なる普及のためにはセカンダリー市場が必要と言われている。
ICHXはデジタル証券の発行、カストディ、 セカンダリー取引のためのマルチアセットプラットフォームとして 、2020 年 2 月にシンガポール金融当局よりRMO(Recognised Market Operator)及び CMS(Capital Markets Services)ライセンスを取得しており、 当社のテクノロジー、運営体制や規制対応のノウハウを日本国内の STビジネスに活用することで、ST産業立ち上げのスピードを上 げられることを期待し出資を決めた。
(images:iStocks/LuckyStep48・m_pavlov)