ドイツ政府がデジタル証券を合法化
ドイツ政府がより広範囲なブロックチェーン戦略の一環として、デジタル証券を導入するための新しい法案を可決したとロイター通信が12月16日に報道した。
可決した法律の内容を簡潔に示すと、証券の発行者や保有者に紙の証明書を使った文書取引を強要していたルールを緩和する法律のようだ。具体的にはこれまでの法律では、証券発行者と保有者に紙の証明書で取引を文書化することが義務付けてられていたのに対して、新しい法律では紙ベースの証明書のかわりに、中央証券保管機関や民間銀行が維持する登録簿を取引の記録の証明として使えるようになる。さらにブロックチェーン技術によって証券を管理することも可能となった。
オラフ・ショルツ(Olaf Scholz)財務相は「紙の証券の証明書はノスタルジックな理由から一部の人にとっては大切なものであり続けるかもしれませんが、将来的にデジタル化が進んでいくでしょう。そしてデジタル証券はコストと証券管理業務の負担を軽減するでしょう」とロイター通信に語った。
クリスティン・ラムブレヒト(Christine Lambrecht )法務大臣は「この法律は法的な対応領域を明らかにして、ブロックチェーン技術の有用性を高めるものだ」とロイター通信に伝えた。
編集部のコメント
ロイター通信によると、ドイツ政府はブロックチェーン技術を「ブロックチェーン技術は、取引に関するすべてのデータが暗号化された形で保存されているデジタル台帳の一種です。これは、高度な透明性を提供するすべてのユーザーに開かれています」と説明しているようです。
コメント:竹田匡宏(あたらしい経済)
(images:iStock/pgraphis・stockdevil)