バハマ中央銀行がデジタル通貨を10月発行へ
中南米バハマ国の中央銀行であるバハマ中央銀行(CBOB)がデジタル通貨(CBDC)「サンドドル(Sand Dollars)」を10月に発行予定であることを9月15日ブルームバーグが報じた。
ブルームバーグの報道によると、サンドドルは米ドルのペッグ通貨でもあるバハマドルと1:1で裏付けされるとのこと。
バハマ中央銀行のeソリューション担当アシスタントマネージャーであるチャオジェン・チェン(Chaozhen Chen)氏は「(700超の島を有するバハマの)離島の住民の多くは、デジタル決済インフラや銀行インフラにアクセスできません」とブルームバーグの取材に対し述べており、「サンドドル」の発行がバハマにおいての金融包摂を目的にしたものであることを説明している。また同氏は「私たちは、主権国家として必要なものに合わせて、この取り組みとソリューションをカスタマイズしなければなりませんでした」とコメントをしている。
編集部のコメント
バハマ中央銀行は2018年にCBDCの導入計画を発表し、昨年12月にバハマのエグズマ島とアバコ島でサンドドルのパイロット運用を行っていました。サンドドルの開発にはNZIA Limited(エンズィアリミテッド)とシンガポールのブロックチェーン開発企業Zynesis(ズィネシス)が協力しています。
複数の島で構成されるバハマは、コスト削減のために銀行の支店の閉鎖が加速したことにより、金融サービスへのアクセスが困難な人々が増加しています。そこでモバイルで扱うサンドドルを発行することによって金融包摂を促進する狙いです。なおバハマ国民の90%が携帯電話を所有しており、その普及率は高いようです。
コメント:大津賀新也(あたらしい経済)
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