韓国の通信キャリア大手3社が共同でブロックチェーンベースの運転免許認証サービスをリリース

韓国の通信キャリア大手3社が共同でブロックチェーンベースの運転免許認証サービスをリリース

韓国通信キャリア大手のSK Telecomが、同じく大手通信キャリアのKTとLG U+と共同で開発を行っている本人確認アプリ「PASS」において、運転免許証の認証サービスの提供を開始することを6月23日に発表した。

PASSアプリは2018年から韓国で提供されている本人確認アプリである。このPASSアプリを通じて本人認証を行うことで、自分のスマホに運転免許証を登録できるようになる。

運転免許証認証サービスを利用する際はスマホの画面に本人写真とQRコードしか表示されないため、生年月日や住所などの個人情報を提示する必要がなくなる。

なおこのサービスにおける情報管理と認証にはブロックチェーン技術が利用されている。暗号化された個人情報を個人の端末に保存しており、アプリ運営側も最小限の個人情報しか持たないため、個人情報漏洩リスクは低くなっているとのこと。

さらに認証の際には警察庁の運転免許システムサーバーに直接アクセスを行う構造をとっているため、不正アクセスや偽造もしにくくなっている。

この運転免許証認証サービスは6月24日から韓国全域のコンビニで、たばこやアルコール購入の際の年齢確認に利用ができるとのこと。また7月からは運転免許試験場での免許証の更新や再発行の際にも同サービスが利用できるようになる予定だ。

編集部のコメント

PASSアプリにおける運転免許証認証サービスは韓国の3大キャリアと警察庁の連携によって実現したプロジェクトであり、まさに官民一体の事業成果と言えます。

運転免許証は一番身近な身分証明書のひとつではありますが、免許不携帯による(本来不必要な)罰則や、更新・再発行の面倒さなどさまざまな課題点を抱えているのも事実です。したがって今回のように、本質的な機能を損なわずにセキュリティや利便性を向上させるようなサービスは多くの人に利用されるようになると考えられます。

コメント:小俣淳平(あたらしい経済)

(images:iStock/Happy_vector・inkoly)

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