SBIがドイツCVCファームと目標規模2億ユーロのベンチャーファンド設立を発表
SBIホールディングス株式会社がドイツのRedstone Digital GmbH(レッドストーンデジタル)との間で、共同ベンチャーファンドを設立したことを発表した。
このファンドは、デジタル化によって将来の製造業の様相を根本的に変えていくことが期待される「インダストリー4.0」関連の革新的なテクノロジーを保有する主に欧州地域の有望なスタートアップを投資対象とするベンチャーキャピタルファンドとのこと。ファンドの規模は2億ユーロを目的としていて、スタートアップ企業に1000万ユーロまでの個別投資を想定しているとのことだ。
投資対象となる領域は、「分散化」「持続可能性」「接続性」「セキュリティ」をキーワードとする次世代製造業の核心的な要素技術を保有する欧州地域のスタートアップ企業。具体的には、スマート製造、産業ロボティクス、産業サイバーセキュリティ、循環型経済、ビジネス効率性、産業システム上のフィンテック、分散化台帳技術等の分野にフォーカスするとのこと。
今後このファンドを通して、日本、ドイツ及び欧州が共通の社会課題として抱えている「少子高齢化」「デジタル化」「産業構造の転換」「さらなる経済成長の必要性」などを解決し、国際社会における産業競争力の向上に貢献していきたいとのこと。
編集部のコメント
Redstone社は、2014年にドイツ・ベルリンで創業。これまでRedstoneはポルシェ、ドイツ鉄道、ダイムラー、KONE(コネ)、AXA(アクサ)等、40社以上の欧州を代表する大手企業をクライアントにこれまで300社以上の主にアーリーステージのスタートアップ企業への投資及びCVC事業のサポート・助言等を行ってきました。また、独自に開発した、AI駆動のソーシングプラットフォームを活用して、80万を超える世界の新興企業のデータとトレンドを分析、構造化、ランク付けする、デジタルにフォーカスしたベンチャーキャピタルです。なお同社はブロックチェーンプラットフォームAthereumへ投資を行っています。
SBIは、アメリカではR3、中国では平安(PingAn)、そしてヨーロッパではRedstoneとグローバルで連携が進んでいます。グローバルな金融プラットフォームになりうるブロックチェーンを最大限活かすための緻密な戦略が実行されてきているのではないかと「あたらしい経済編集部」は考えています。
コメント:竹田匡宏(あたらしい経済)
イメージ:antoniokhr