Pump[.]Funがソラナ基盤のDEX「PumpSwap」公開、Raydiumへの対抗か

ソラナ基盤のDEX「PumpSwap」公開

ソラナ(Solana)発のミームコイン作成・取引プラットフォーム「パンプ.ファン(Pump.Fun)」が、ソラナを基盤とする自動マーケットメーカー(AMM)の分散型取引所(DEX)「パンプスワップ(PumpSwap)」を公開した。「パンプ.ファン」のXより3月21日に発表された。

「パンプ.ファン」は、需要と供給に応じてミームコインの価格が決まるスマートコントラクト「ボンディングカーブ(Bonding Curve)」を採用している。従来「ボンディングカーブ」を通じて販売を終えたミームコインは、6SOLの手数料でソラナ上のDEXである「レイディウム(Raydium)」に移行されていた。

発表では、この移行プロセスがミームコインの勢いを削ぎ、新規ユーザーにとっても複雑で負担の大きい手順となっていたと説明されている。

「パンプスワップ」ではこうした課題が解消され、「ボンディングカーブ」を完了したすべてのミームコインは、即座に同DEX上へと自動的に手数料無料で移行されるとのこと。

また「パンプスワップ」ユーザーは、無料で流動性プールを作成でき、既存プールへの流動性追加や、同DEX上でミームコインを取引できるとのことだ。

なお「パンプスワップ」では、「レイディウムV4(Raydium V4)」や、イーサリアム(Ethereum)上のDEX「ユニスワップV2(Uniswap V2)」と同様のAMMモデルが採用されている。

さらに、プロトコル収益の一部をミームコインのクリエイターに分配するクリエイター収益分配機能が、近日中に「パンプスワップ」へ導入される予定だ。この機能の導入は、より質の高いミームコインのローンチを促すインセンティブとなることが期待されており、数百万ドル規模の資金がクリエイターとコミュニティの連携強化に活用されるという。

なお「パンプスワップ」での取引には0.25%の手数料が発生し、そのうち0.20%が流動性提供者に、0.05%がプロトコルに配分されるという。クリエイター収益分配が導入された後は、この手数料の配分比率も変更される見通しだ。

なお、「レイディウム」も「パンプ.ファン」と同様のミームコイン作成・取引プラットフォーム「ローンチラボ(LaunchLab)」の公開を計画しているという。暗号資産メディア「ブロックワークス(Blockworks)」が今月18日に報じた。今回の「パンプスワップ」の公開は、こうした動きが進む中で行われた。

参考:ブロックワークス
画像:iStock/justinroque

関連ニュース

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

合わせて読みたい記事

【3/26話題】リップル社がSECへの控訴を撤回、アニメ「七つの大罪」初のNFTがSoneiumでなど(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

バイナンス、社員のフロントランニング疑惑で内部調査。停職処分報告し、公式内部告発チャンネルで監視強化へ

暗号資産(仮想通貨)取引所大手バイナンス(Binance)のある社員がインサイダー情報を利用してフロントランニング取引を行ったとする告発を受け、同取引所の内部監査チームが、この件について調査を実施したことを3月23日に報告した

米シーボーBZX取引所、フィデリティの「ソラナ(SOL)現物ETF」をSECへ申請

米証券取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)が、米大手資産運用会社フィデリティ(Fidelity)が運営する「フィデリティ・ソラナ・ファンド(Fidelity Solana Fund)」の上場および取引開始に向け、3月25日付で米証券取引委員会(SEC)に提案書を提出した。同ETFは、暗号資産ソラナ(SOL)の現物価格に基づく投資信託となる

CME、資産のトークン化テストにグーグルクラウドの分散型台帳「GCUL」採用

北米最大の金融・商品デリバティブ取引所であるCME(シカゴマーカンタイル取引所)を運営するCMEグループ(CME Group)が、グーグルクラウド(Google Cloud)の新しい分散型台帳である「グーグル・クラウド・ユニバーサル・レジャー(Google Cloud Universal Ledger:GCUL)」を使用したトークン化技術を導入すると3月25日発表した