オリコ、USDC対応の国際ブランドカード「SlashCard」発行へ、アイキタス・スラッシュと提携で

オリコ・アイキタス・スラッシュがUSDC対応の国際ブランドカード発行へ

オリエントコーポレーション(オリコ)、アイキタス、SLASH VISION(スラッシュビジョン)の3社が、米ドル建てステーブルコイン「USDC」を担保とした国際ブランドカード「SlashCard(スラッシュカード)」発行に向けて提携合意したことを2月13日に発表した。

「SlashCard」は、米国の法定通貨である米ドル(USD)に価値を連動させたステーブルコイン「USDC」を担保として活用するBNPL(Buy Now Pay Later/後払い決済)サービス。日本の規制環境に対応し、日本居住者向けに提供されるのは国内では初となる。2025年の前半(6月末まで)の提供を目指すとのこと。

同サービスではオンラインショップや実店舗にて利用が可能。日経新聞の報道によるとVisaの全加盟店で使えるとのこと。ユーザーが保有するメタマスク(Metamask)やファントム(Phantom)などのアンホステッドウォレット内のUSDCと同額相当の与信枠が付与される。カード決済後に使用した額がウォレットから自動で引き落とされる仕組みとなっている。店舗側にはクレカ決済同様、カード会社から現金が振り込まれるようだ。

同サービスについては、「暗号資産の世界と現実世界の境界をシームレスに越える新しい体験が可能となる」と説明されている。

同サービスにおいて、オリコがBINスポンサーとして国際ブランドとの対応を担当、アイキタスはカード発行者として顧客管理およびシステム運営を担当、そしてスラッシュはプログラムマネージャーおよびSlashブランドの提供者として、「SlashCard」の開発・運営およびブランド提供を担当する。なおBINスポンサーシップとは、規制対象の金融機関(スポンサー)が、自社の銀行識別番号(BIN)を使用して、他の企業が自社の決済環境にアクセスできるようにする金融上の仕組みのことだ。

スラッシュは、暗号資産決済サービス「スラッシュペイメント(Slash Payment)」等の提供や「ちぃたん☆/Chiitan☆」の商標保有者の許可を得て作られた公式トークン「Chiitan☆Coin(CTAN)」のサポートをするシンガポール企業。日本人起業家の佐藤伸介氏がCEOを務める。

同社は昨年5月、暗号資産にて「Vプリカギフト」の購入が可能となる「Slash Vプリカ SHOP」を開始していた。「Vプリカギフト」は、ライフカード発行のVisaプリペイドカード(Vプリカ)だ。Vプリカは、インターネット上のVisa加盟店なら、世界中どこでもクレジットカードと同じように利用ができる。 

参考:オリコ
画像:iStocks/gazanfer・sumkinna

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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