Square社が中小企業向け貸付企業Square Financial Service銀行を設立予定

Square社が中小企業向け貸付企業Square Financial Service銀行を設立予定

米国の連邦預金保険公社(FDIC)理事会は、Square社のIndustrial Loan Company(ILC)銀行憲章に関連する預金保険の申請を条件付き承認した。現在、Squareはユタ州金融機関の認可を受けている状態だ。

ユタ州の金融機関の承認を受け、2021年にSquare社は直接子会社としてSquare Financial Servicesを設立する予定。そしてそのCEOは、 Lewis Goodwin(ルイスグッドウィン)氏 、CFOはBrandon Soto(ブランドン・ソト )氏が務める。両者ともSquareで10年以上、金融サービスを率先して展開してきた。

Square Financial Servicesの主な目的は、Square Capitalの商業貸付事業の中でも特にに小規模な貸付をSquareのペイメントシステムを利用して、預金商品などを提供すること。サービス提供は米ユタ州ソルトレイクシティにある本社から行われるとのことだ。

Square CapitalのExective ChairmanであるJacqueline Reses(ジャクリン・レゼス)氏は「Squareのアプリケーションに対するFDICの思慮深いアプローチと、Square Capitalが現状の金融システムとお客様へのサービス不足の課題を解決しうる独特なポジションにいるという認識を高く評価しております。現在、我々は、着実にSquare Financial Servicesを構築し、銀行機能をより中小企業の顧客に開放するための作業に注力しています」とコメントしている。

ちなみに、FDICは預金保険の申請が、次の7つの要素の枠組みの下で評価することを明らかにしている(1)金融機関の財務履歴と状態(2)金融機関の資本構造の妥当性(3)金融機関の将来の収益見通し(4)金融機関の管理の一般的な性格と適合性(5)金融機関が預金保険基金に提示するリスク(6)金融機関がサービスを提供するコミュニティの利便性とニーズ(7)金融機関の会社の権限が連邦預金保険法の目的と一致しているかどうか、とのことだ。

編集部のコメント

連邦預金保険公社は、1933年のグラス=スティーガル法に基づき設立された、アメリカ合衆国政府の公社です。世界恐慌で大量の銀行が破綻したことを受けて、預金の保護政策を迫られた連邦議会が、当時マサチューセッツ州で運用されていた預金保険基金を参考に創設しされました。
FDICに加盟する銀行について、破綻した場合には、その預金者一人あたり10万米ドル、個人退職勘定として更に25万米ドルまでの普通預金・当座預金を補償する預金保険を提供しています。今回、Square社があらたに中小企業向けの貸付企業を設立しました。中小企業向けの貸付プロセスの簡素化は、ブロックチェーンを活用して中国が物凄く注力しています。Square社はブロックチェーンや仮想通貨領域へ注力しているので、Square Financial Servicesもブロックチェーンをメイン技術として活用するのではないか、とあたらしい経済編集部は考えます。

コメント:竹田匡宏(あたらしい経済)

(images:Who_I_am)

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

合わせて読みたい記事

【11/22話題】SECゲンスラー委員長が退任へ、金融庁が暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討など(音声ニュース)

米SECゲンスラー委員長が来年1月に退任へ、功績評価の一方で反発や批判も、金融庁、暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討=報道、国民・玉木代表が税制改正要望を与党に提出、暗号資産への申告分離課税導入など提案、米裁判所、SECの「ディーラー」定義めぐる訴訟で関連規則を破棄するよう命じる、リミックスポイントが5億円でBTC・DOGE・XRP購入、投資総額30億円に、マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携 、コインベースが「WBTC」取扱い廃止へ、背景にジャスティン・サンの影響か、2019年のアップビットのハッキングは北朝鮮ハッカー関与か、韓国警察が特定、米ドルステーブルコイン「FDUSD」、スイに対応開始、Injective、オンチェーンAIエージェントSDK「iAgent」リリース

Sponsored

ビットワイズ、「ソラナ現物ETF」を上場申請

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、ソラナ(Solana)を基盤とするETF(上場投資信託)の上場申請を、米国証券取引委員会(SEC)に提出したと11月21日発表した。なおこの申請は、株式取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)を通じて行われたとのこと。またビットワイズは発表上で同商品についてETP(上場取引型金融商品)と記載している

マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携

米決済大手マスターカード(Mastercard)のマルチトークン・ネットワーク(MTN)が、米銀行大手JPモルガン(JP Morgan)のブロックチェーン基盤決済システム「キネクシスデジタルペイメント(Kinexys Digital Payments)※旧オニキス(Onyx)」と連携したと11月21日発表した