ポリゴンDAO、10億ドル以上の遊休ステーブルコインの活用検討

Polygon、遊休ステーブルコインの活用を検討

ポリゴン(Polygon)DAOのコミュニティ内で、ポリゴンPoS(Polygon PoS)チェーンブリッジに保有されている10億ドル以上のステーブルコインの余剰準備金で利回りを獲得するという提案が議論されている。

この提案はポリゴンコミュニティにて、Web3リスク管理研究機関のアレラボ(Allez Labs)が、DeFi(分散型金融)プロトコルのモルフォ(Morpho)およびヤーンファイナンス(Yearn Finance)と共同でPre-PIP(事前のポリゴン改善提案)として12月12日に投稿したものだ。

なおポリゴンPoSチェーンブリッジとは、ポリゴンPoSネットワークとイーサリアム(Ethereum)を接続する標準的なブリッジのことで、イーサリアムからポリゴンPoSへ資金を移動する際に使用する。

この提案によれば、PoSブリッジは現在約13億ドルのステーブルコインを保有しているが、これらは遊休資産となっている。USDC、USDT、DAIの3つの主要ステーブルコインに対する現在のベンチマーク貸出金利を基にすると、年間約7,000万ドルの機会損失が生じているという。

そこで、これらの資金を標準または保守的な利回り戦略に投入することで金利を得て、ポリゴンPoSおよびアグレイヤー(AggLayer)内での追加アクティビティを奨励するなどして、ポリゴンPoSの大幅な成長を促進できると説明されている。

この提案では、USDC、USDT、DAIをそれぞれのブリッジ流動性に対応するERC-4626に則ったvault(ボールト)に段階的に配分することが検討されており、DAIはDeFiプロトコル「メイカー(Maker)」のsUSDS vaultに保管され、USDCとUSDTについては主な利回り源としてモルフォのvaultを利用することが提案されている。また提案によると、これらはアレラボによってリスク管理されるとのこと。

今後コミュニティによって、この提案に関するさらなる議論が行われ、同意が得られ採用が可決された場合に同提案は実施される予定だ。

参考:ポリゴンフォーラム
画像:iStocks/Rawpixel

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田村聖次

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

和歌山大学システム工学部所属
格闘技やオーケストラ、茶道など幅広い趣味を持つ。
SNSでは、チェコ人という名義で、ブロックチェーンエンジニアや、マーケターとしても活動している。「あたらしい経済」の外部記者として記事の執筆も。

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