RTFKTが事業終了へ、最終プロジェクト「MNLTH X featuring the BLADE DROP」公開予定

RTFKTが事業終了へ

NFTプロジェクト「アーティファクト(RTFKT)」が事業を終了し、ウェブサービスを2025年1月末までに終了する予定であると12月3日に発表された。

「RTFKT」は、2020年にブノワ・パゴット(Benoit Pagotto)氏、クリス・リー(Chris Le)氏、スティーブン・ヴァシレフ(Steven Vasilev)氏の3名によって設立されたNFTファッションブランドだ。同ブランド設立後、米大手ベンチャーキャピタル「アンドリーセン・ホロウィッツ(Andreessen Horowitz:a16z)」などから資金調達を受けたとされ、2021年12月にはNikeによって買収されていた。

なおロイターによれば、Nikeは新興ブランドの台頭によって市場シェアを奪われ、2025年度の売上が予想外に減少するとの見通しを今年6月に発表している。この状況が「RTFKT」の運営終了にも影響を与えた可能性がある。

発表によると「RTFKT」は運営終了にあたり、これまでの画期的な作品を称え、その先駆的な歩みを保存するために、最新のウェブサイトを公開する予定とのことだ。このウェブサイトでは、「RTFKT」の革新を象徴するプロジェクトの数々が紹介される予定だという。

さらに、今年12月には最後のイノベーションとして、新プロジェクト「MNLTH X フューチャリング・ザ・ブレード・ドロップ(MNLTH X featuring the BLADE DROP)」を公開する予定とのこと。このプロジェクトでは、「RTFKT」の「限界を押し広げる」という姿勢が反映されているとのことだ。

これまで「RTFKT」は、Nikeとのコラボレーションアイテムとして、スニーカー「クリプトキックス iRL(Cryptokicks iRL)」、「RTFKT x Nike Dunk Genesis CRYPTOKICKS(アーティファクト x ナイキ ダンク・ジェネシス・クリプトキックス)」、「Clone X Forging SZN 1(クローンXフォージング SZN1)」などをリリースしてきた。

また、同プロジェクトで展開されたメタバースアバタープロジェクト「クローンX(Clone X)」には、現代美術作家の村上隆氏がアバターのデザインアーティストとして加わっている。さらに今年の第1四半期には、新たなIPプロジェクト「プロジェクト・アニマス(Project Animus)」をローンチしたばかりだった。

DeFi(分散型金融)のデータを追跡・公開しているディファイラマ(DefiLlama)の各NFTプロジェクトの収益データを集約しているページでは、「クローンX」のミント(鋳造/発行)による収益が8,131万ドル(121億円)に達し、累計収益は11億9,100万ドル(1,785億円)に上ることが明らかになっている。

この数値では「クローンX」が、人気NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」を運営するユガラボ(Yuga Labs)、NFTプロジェクト「アズキ(Azuki)」、「ヴィーフレンズ(VeeFriends)」に続き、全体で第4位にランクインしている。

なお今回の発表を受け、「クローンX」のフロア価格は、1日で40.71%下落している状況だ。

参考:ディファイラマ
画像:iStock/berya113

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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