FBI、米SEC公式Xハッキングの男を逮捕。「ビットコイン現物ETF」承認の虚偽投稿に関与

FBIが米SEC公式Xハッキングの男を逮捕

今年1月10日に米証券取引委員会(SEC)の公式Xアカウントからビットコイン(BTC)現物ETF(上場投資信託)承認の偽の情報をポストした犯人に関与した男が、10月17日に逮捕されたようだ。同日にワシントンDCの米国連邦検事局が声明を発表した。

当時のこの虚偽の発表となったポストにより、ビットコインの価格は約1,000ドル上昇し、SECが公式にETF上場を否定した後、その価格は約2,000ドル下落した。

この事件は、米国の市場規制当局であるSECへの批判を引き起こし、2022年10月にイーロン・マスク(Elon Musk)氏が当時のツイッター(Twitter)を買収して以来、Xのセキュリティに関する懸念を再燃させた。

なお今回逮捕されたのは、米アラバマ州アセンズ在住のエリック・カウンシル・ジュニア(Eric Council Jr.)容疑者(25歳)。同容疑者と共謀者は、SIMスワップを利用してSECのXアカウントに関連する電話番号を操作し、同アカウントに不正アクセスした疑いがあるとのこと。

共謀者は、カウンシル容疑者に被害者の電話を新しいデバイスに切り替える方法を指示し、その後そのアクセス権を使用してSECのアカウントにて虚偽のポストを行った。その後同容疑者は、SIMスワップの対価としてビットコインの支払いを共謀者より受けたとのこと。

これにより今回逮捕されたカウンシル容疑者は、悪質な個人情報窃盗およびアクセスデバイス詐欺の共謀の罪で起訴されたという。

なおカウンシル容疑者は、「FBIがあなたを追っている兆候とは何か」というフレーズでインターネット検索を行い、暗号化メッセージアプリであるテレグラム(Telegram)上のアカウント削除に関する情報を探していたと検察官は述べているという。

今回の逮捕についてSECの広報担当者は、「SECは、SECのXアカウントへの不正侵入について責任追及に注力した法執行機関に感謝する」と述べたとのことだ。

なおこの事件が発生した翌日の1月11日にSECは、ビットコイン現物ETFの承認を正式に発表している。

※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
FBI arrests man over SEC hack, alleging bitcoin manipulation
(Reporting by Sarah N. Lynch and Douglas Gillison in Washington and Chris Prentice in New YorkEditing by Michelle Price, Matthew Lewis and Rod Nickel)
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
画像:Reuters

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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