【速報】メタプラネットがSBI VCトレードと提携、ビットコイン取引・保管・運用で

メタプラネットとSBI VCトレードが提携

国内暗号資産(仮想通貨)取引所SBI VCトレードが、ビットコイン(BTC)の購入を積極的に進めている東証スタンダード上場企業メタプラネットとの提携を9月2日発表した。

これによりSBI VCトレードは、同社法人向けサービス「SBIVC for Prime」にて、メタプラネットのビットコイン取引・保管・運用における各種サポートを開始するとした。

発表によるとメタプラネットは、SBI VCトレードが東証プライム市場上場のSBIホールディングス傘下でSBIグループの100%子会社であること、暗号資産交換業・第1種金融商品取引業に登録されていること等を評価し、提携を開始したという。

その他にもSBI VCトレードが評価された点として、日本円だけでなく保有暗号資産も証拠金として利用可能なレバレッジ取引を提供していること、レバレッジ取引の建玉に対し、国内で一般的に使用されている日次手数料徴収型の「レバレッジ手数料」ではなく、市場動向に即した「ファンディングレート」方式を採用していること、レバレッジ取引の狭いスプレッドや、期末時価評価税の適用除外サービスを提供していることが挙げられている。

なおSBI VCトレード提供の期末時価評価税の適用除外サービスでは、法人顧客が保有する暗号資産につき、1年以上移転制限(ロック)をかけるなど一定の条件の下で、暗号資産の含み益に対する法人課税を適用除外している。また同サービスを利用する場合でも対象暗号資産のステーキング報酬の受け取りは可能で、ステーキング手数料の割引(25%→10%)も実施されている。

また同サービスでは、上記以外に大口の暗号資産現物の調達や、カバード・コール、ターゲット・バイイングが可能であるSBI暗号資産オプションサービスの活用も検討しているとのことだ。

今回の提携についてメタプラネットは、「当社の法人向けビットコイン積立戦略を進めていくために必要不可欠な、日本における業界のリーダー的なステークホルダーとの連携を深めていくための、当社の継続的な取り組みの一環となります」とし、「この提携を通じて、日本の税制とコンプライアンスに準拠した法人向けカストディサービスへのアクセスが可能となり、またビットコインを担保とした信用取引などの新たな資金調達手段が選択肢として追加できるようになります」とリリースにて伝えている。

メタプラネットの動向について

メタプラネットは4月8日、資金管理戦略の一環として、ビットコイン(BTC)を購入する方針を発表。その後追加購入を続け、同社は先月8月20日時点で360.368BTCを保有している。

またメタプラネットは8月6日、株主割当による新株予約権の無償発行にて最大100億超の資金調達を行い、そのうち85億円をビットコインの購入に割り当てる予定だとも発表している。

その他にも同社は7月26日、2012年創刊のビットコインの専門メディアBitcoin Magazine(ビットコインマガジン)と覚書(MOU)を締結し、同メディアの日本版となる「Bitcoin Magazine Japan」の独占運営権を取得。続けて同月31日には、ビットコインの導入と統合をグローバルに促進することを目的としたイニシアチブBitcoin for Corporations(ビットコイン・フォー・コーポレーションズ)」への創設メンバーとしての参画を発表している。

なお同イニシアチブを立ち上げたのは、上場企業で最もビットコインを保有する米マイクロストラテジー(MicroStrategy)とビットコインマガジンである。

SBIグループのブロックチェーン・暗号資産関連の直近の動向

暗号資産に関する動向 ・SBIホールディングスは先日8月29日、ゲーム特化ブロックチェーンOasys(オアシス)と戦略的業務提携し、同プロジェクトへ出資を行ったことを発表。またSBIグループのSBIインベストメントは同月28日に国内NFT・ブロックチェーンゲーム専業開発会社double jump.tokyo(ダブルジャンプトウキョウ)の1stクローズでの15億円超の資金調達を主導したことが発表されている。

また7月26日にSBIホールディングスは、現物の暗号資産を組み入れたファンドやETF、セキュリティ・トークンを含めたデジタル資産を日本で提供することを目指した資産運用会社を米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton:正式名称 Franklin Resources)と共同設立することを発表している。

参考:SBI VCトレードメタプラネット
画像:iStocks/Lidiia-Moor・LongQuattro

関連ニュース

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【11/22話題】SECゲンスラー委員長が退任へ、金融庁が暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討など(音声ニュース)

米SECゲンスラー委員長が来年1月に退任へ、功績評価の一方で反発や批判も、金融庁、暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討=報道、国民・玉木代表が税制改正要望を与党に提出、暗号資産への申告分離課税導入など提案、米裁判所、SECの「ディーラー」定義めぐる訴訟で関連規則を破棄するよう命じる、リミックスポイントが5億円でBTC・DOGE・XRP購入、投資総額30億円に、マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携 、コインベースが「WBTC」取扱い廃止へ、背景にジャスティン・サンの影響か、2019年のアップビットのハッキングは北朝鮮ハッカー関与か、韓国警察が特定、米ドルステーブルコイン「FDUSD」、スイに対応開始、Injective、オンチェーンAIエージェントSDK「iAgent」リリース

Sponsored

ビットワイズ、「ソラナ現物ETF」を上場申請

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、ソラナ(Solana)を基盤とするETF(上場投資信託)の上場申請を、米国証券取引委員会(SEC)に提出したと11月21日発表した。なおこの申請は、株式取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)を通じて行われたとのこと。またビットワイズは発表上で同商品についてETP(上場取引型金融商品)と記載している

マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携

米決済大手マスターカード(Mastercard)のマルチトークン・ネットワーク(MTN)が、米銀行大手JPモルガン(JP Morgan)のブロックチェーン基盤決済システム「キネクシスデジタルペイメント(Kinexys Digital Payments)※旧オニキス(Onyx)」と連携したと11月21日発表した