マレーシアでワールドコインの「World ID」取得可能に
マレーシア政府の応用研究開発部門であるMIMOS Berhad(ミモス ベルハド)が、ワールドコイン(Worldcoin:WLD)開発元のツール・フォー・ヒューマニティ(Tools For Humanity:TFH)とワールドコイン財団(Worldcoin Foundation)、大手デジタル政府サービスプロバイダーであるMYEGとMoU(基本合意書)を締結した。ワールドコインのブログより8月16日発表された。
同MoUは、ワールドコイン技術をマレーシアのデジタルインフラに統合し、デジタル認証情報に関連する継続的および将来の作業を改善することが目的とのこと。 ・またMoUの一環として同国で「オーブ(Orb)」を使用して「ワールドID(World ID)」の取得が可能になったという。また「オーブの共同製造」や「ワールドチェーン(World Chain)とマレーシアの国家ブロックチェーンインフラをつなぐこと」も同MoUにて取り組んでいくとのことだ。
ワールドコインとは
ワールドコインは、AIチャットボットサービス「ChatGPT」を提供する米オープンエーアイ(OpenAI)のCEOサム・アルトマン(Sam Altman)氏が立ち上げた暗号資産(仮想通貨)プロジェクトだ。
ワールドコインは「オーブ(Orb)」と呼ばれるボール状のデバイスで虹彩をスキャンし、各人それぞれの虹彩の特徴をデジタルコードに変換することで個人を識別する「ワールドID(World ID)」を発行する。これによりワールドコインは世界的なIDシステムの構築を目指している。
なお最新のアップデートによりワールドコインでは、眼球スキャンから作成された識別番号「虹彩コード」を永久に削除できるオプションが追加された。 ・また18歳以上の個人のみがワールドコインを利用できるよう、虹彩スキャン時に対面での年齢確認が導入されている。
その他にもワールドコインでは、独自の専用ブロックチェーン「ワールドチェーン(World Chain)」を今夏にリリースする予定だ。
TFHによると「ワールドチェーン」はイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2ブロックチェーンとのこと。
ワールドコインは現在イーサリアムL2の「OPメインネット(OP Mainnet)」上で稼働しているが、同ネットワークのトランザクションが「OPメインネット」のアクティビティの約44%を占めていることなどの要因からネットワーク移行を進めるとのことだ。
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参考:TFH
images:Reuters