ドイツ政府機関、1450億円相当のビットコインを取引所やマーケットメーカーへ移動

ビットコインの値に影響も

ドイツ連邦刑事警察庁(BKA)が、保有しているビットコイン(BTC)から9億ドル(約1450億円)相当を現地時間の7月8日移動した。オンチェーン情報の追跡プラットフォーム「アーカム(Arkham)」のデータで確認できる。

データによると、ウォレット「BKA」は暗号資産(仮想通貨)取引所のコインベース(Coinbase)、ビットスタンプ(Bitstamp)、クラーケン(Kraken)、マーケットメーカーのフロー・トレーダーズ(Flow Traders)、カンバーランドDRW(Cumberland DRW)などに複数回に分けて送金している。移動されたビットコインは合計で約16,309BTCだ。

この取引を受けてかビットコインの価格は下落。日本時間の8日23:35時点で一時約55,000ドル(約885万円)まで値を下げた。また、記事執筆時点(2024年7月9日11:30)ではやや値を戻し、約56,682ドル(約912万円)となっている(コインマーケットキャップ調べ)。

「BKA」は6月下旬から複数回に分けてビットコインを暗号資産取引所で売却しており、その影響も一因となってか、ビットコインの価格は乱高下。6月25日には5月初旬以来初めて一時6万ドルを割る場面も見られた。

直近では7月2日に832.7BTC(5200万ドル相当:約84億円相当)のビットコインを暗号資産取引所等へ送金していた。

なお送金前のBKAのウォレットには2024年2月以来、約5万BTCが保管されていた。

記事執筆時点で同ウォレットには約2.7BTCが保有されているため、BKAはおよそ半数を売却したことになる。

「BKA」は今年1月、ドイツの海賊版ポータルサイト運営会社の責任者2名から約5万BTCを押収していた。

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参考:BKA ウォレット
images:iStocks/Cemile Bingol

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この記事の著者・インタビューイ

髙橋知里

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

「あたらしい経済」編集部 記者・編集者

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