gumi、純損失59億円計上もブロックチェーン事業は好調

gumiが純損失59億円計上

モバイルオンラインゲーム事業およびブロックチェーン等事業を展開するgumi(グミ)が、同社の2024年4月期通期において約59億円の最終赤字を計上したことと、それを受け80名規模の希望退職者の募集を実施することを6月7日発表した。

ただし今回の赤字計上はモバイルオンラインゲーム事業によるところが大きく、ブロックチェーン等事業については好調であることが、「2024年4月期決算説明資料」によって明かされている。

同社の事業回復プランにおいてはブロックチェーン等事業に対し、「より一層の経営リソースを投入することで、事業拡大を図る」との方針が示された。

gumiによると2024年4月期の赤字計上は、2023年8月末に配信を始めたモバイルゲーム「アスタータタリクス」の不振によるものが大きいようだ。前四半期比において約51億円の損失を計上した結果、モバイルオンラインゲーム事業において大幅な損失を計上したとのこと。

ブロックチェーン等事業については、セグメント別営業利益として4月単月で黒字達成済みだという。

同事業のエンターテインメント部門では、ブロックチェーン技術を活用した推し活プラットフォームプロジェクト「OSHI3」の第1弾プロジェクトである「ファントム オブ キル –オルタナティブ・イミテーション-(ファンキルオルタナ)」が好調に推移したことに加え、同プロジェクトの基軸トークン「OSHI」の受領に伴う売上高計上が開始したこと等に伴い、前年同期比で増収したという。なお「OSHI」は国内暗号資産(仮想通貨)取引所ビットポイントに時価総額20億円で上場し、一時は約100億円になったという。4月末時点では約60億円となっている。

gumiは2025年4月期に向け、「ファンキルオルタナ」およびOSHIトークンの通期収益寄与により継続的な収益創出を図るとし、今後も「OSHI3」と連携するコンテンツを順次発表するとした。

また金融領域においてもアセットマネジメント事業では、イーサリアム(Ethereum)やコスモス(Cosmos)、アバランチ(Avalanche)、スイ(Sui)等のノード運用の資産規模は22.2億円となり、年間約2億円の利益を創出しているとのこと。同領域では引き続き、運用元本の最大化を図るとした。

また投資その他の事業においては、gumi Cryptos Fund 1やgumi Cryptos Fund 2、DECIMAファンドにて200億円以上を運営。投資株式の売却等により、約21億円が利益創出されたとのこと。またgumi Cryptos Fund 1については回収フェーズとなり、gumiへの帰属分は約63億円になるとのことだ。

なおgumi Cryptos Fund 2についてはファンド規模1.1億ドルで運営されており、投資件数は47件、消化率は44.5%とのこと。またSBIグループ、MZ Cryptos、アニモカブランズをジェネラルパートナーとし今年3月に設立されたDECIMAファンドでは、3,000~5,000万ドル規模となることが予定されており、45億円の調達は完了。既に17件の投資が行われていることが報告されている。

投資その他の事業においてgumiは、引き続き既存ファンドの投資回収を推進し、新規ファンドについては優良な案件に投資継続するとしている。

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参考:gumi決算資料
images:iStocks/Максим-Ивасюк・Thinkhubstudio

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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