サークル「USDC」、イーサL2「zkSync」にネイティブ対応へ

USDCがzkSyncにネイティブ対応へ

米サークル(Circle Internet Financial)発行の米ドルステーブルコイン「USD Coin(USDC)」のネイティブ版トークンが、「zkSync Era(ジーケーシンク・エラ)」上に対応開始した。サークルおよびzkSync公式Xアカウントが4月9日発表した。

「zkSync Era」は、マターラボ(Matter Labs)が開発するイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2スケーリングソリューション。「zkEVM」に分類される同ネットワークは、ゼロ知識証明(zero-knowledge proof:zkp)を活用したロールアップ技術「ZKロールアップ(ZK Rollups)」を採用し、EVM(イーサリアムバーチャルマシン)に互換性を持っている。

これまで「zkSync Era」のネットワーク上では、ブリッジプロトコルを介したブリッジトークンの「USDC」が利用されていた。今回のサークルの対応により同ネットワーク上でネイティブの「USDC」が利用可能になった。ネイティブ「USDC」はサークルが保管する準備資産に完全に裏付けられており、常に米ドルと1:1の割合で交換が可能となる。

同ネットワークではネイティブ版「USDC」がサポート開始されたため、今までのブリッジ「USDC」は「USDC.e」に変更されるとのこと。時間の経過とともに「USDC.e」は「USDC」に置き換わるとのことだ。

なお現在「USDC」は「zkSync Era」の他、イーサリアム(Ethereum)、ソラナ(Solana)、アルゴランド(Algorand)、アバランチ(Avalanche)、ヘデラ(Hedera)、ステラ(Stellar)、ノーブル(Noble:コスモスエコシステム)、フロウ(Flow)、アービトラムワン(Arbitrum One)、ベース(Base)、OPメインネット(OP Mainnet)、ニア(NEAR)、ポルカドット(Polkadot)エコシステム、ポリゴンPoS(Polygon PoS)、セロ(Celo)の16のブロックチェーンに対応している。

またサークルでは、「USDC」をネイティブのまま、対応ブロックチェーン間を転送可能にする「クロスチェーン転送プロトコル(Cross-Chain Transfer Protocol:CCTP)」をイーサリアム・アバランチ・アービトラム・ベース・ノーブル・OPメインネット・ポリゴンPoS・ソラナの8つのブロックチェーンに対応させている。なおノーブルはトークン発行プロトコルであり、同プロトコルを介してコスモス(Cosmos)エコシステムへ「USDC」が転送可能になっている。

関連ニュース

参考:サークル
images:iStocks/Vit_Mar

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【11/22話題】SECゲンスラー委員長が退任へ、金融庁が暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討など(音声ニュース)

米SECゲンスラー委員長が来年1月に退任へ、功績評価の一方で反発や批判も、金融庁、暗号資産・ステーブルコイン仲介業の新設検討=報道、国民・玉木代表が税制改正要望を与党に提出、暗号資産への申告分離課税導入など提案、米裁判所、SECの「ディーラー」定義めぐる訴訟で関連規則を破棄するよう命じる、リミックスポイントが5億円でBTC・DOGE・XRP購入、投資総額30億円に、マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携 、コインベースが「WBTC」取扱い廃止へ、背景にジャスティン・サンの影響か、2019年のアップビットのハッキングは北朝鮮ハッカー関与か、韓国警察が特定、米ドルステーブルコイン「FDUSD」、スイに対応開始、Injective、オンチェーンAIエージェントSDK「iAgent」リリース

Sponsored

ビットワイズ、「ソラナ現物ETF」を上場申請

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、ソラナ(Solana)を基盤とするETF(上場投資信託)の上場申請を、米国証券取引委員会(SEC)に提出したと11月21日発表した。なおこの申請は、株式取引所シーボーBZX取引所(Cboe BZX exchange)を通じて行われたとのこと。またビットワイズは発表上で同商品についてETP(上場取引型金融商品)と記載している

マスターカードとJPモルガン、ブロックチェーン決済ソリューションを連携

米決済大手マスターカード(Mastercard)のマルチトークン・ネットワーク(MTN)が、米銀行大手JPモルガン(JP Morgan)のブロックチェーン基盤決済システム「キネクシスデジタルペイメント(Kinexys Digital Payments)※旧オニキス(Onyx)」と連携したと11月21日発表した